1短編

□ふたりの距離
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俺は海軍。君は…


チリン、チリン


「あっクザンっイルカだっ」


そうはしゃぎながら後ろから俺の背中を叩く彼女は***。昨日たまたま寄った無人島で出逢った。そこで意気投合し、今は愛用の青チャリで海面散歩中。



『あいたた、そんなに叩くといたいでしょ。あと危ないよ、落ちる落ちる』



なんて、痛くもないけど言ってみる。すると彼女は あははっ と笑い背中に腕を回して、これで落ちないよね、と優しく笑うんだ。


『着いたよ』


***は短く、うん、と言う。
目の前には白髭海賊団の船モビー号。


「お別れだね、クザン」

『…』


俺は海軍、君は…海賊ー


***が俺のチャリからおりる。そして別れの言葉とともに、触れるだけのキスをしてきた。


ーけっして縮まらない距離ー


(バイバイ、青雉)

((あぁさよならだ))
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