スローライフをご一緒に

□5:繋がれた左手
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お母さんにまた頭を下げて平介にひかれるがまま二階にのぼる。ふぅと二人で息をついてベッドに腰を下ろせば、私は脱力感に見舞われた。それほど緊張していたのだ。

でもよかった。平介のお母さんが優しい人で、とてもよかった。隣に座る平介をみてそっくりだなぁ なんて思う。


「平介、ありがと。これからよろしくね」

ふわりと笑って言い、彼も何か言おうとしたが、下から聞こえてくるお母さんの声に遮られた。


「***ちゃーん?ちょっと出掛けてくるから、平介みはっておいてねー?」


思わず笑いがもれて、お母さんに、は〜い、と元気に言えば横にいる平介はムッとしていた。


「ふふっお母さんお買い物かな?」


『***の生活用品買いに行ったんじゃない?あ、いい忘れてたけど、***の寝る場所俺のベッドだから。改めてよろしく〜』


「え!?そんな…っお母さんに悪いよ……って…えぇぇっ!?」


へらりと笑っている平介。私はもちろん焦っている。異性と寝るのは抵抗がある。だけど平介はそうでもないみたい。まぁ何をするでもないし、


「わかった、でも狭くない?私床でも全然いいよ?」


平介の安眠を邪魔したくないのでそう言えば、彼は私をじっとみて、また抱き締めてくる。平介は本当にスキンシップが激しい。甘えん坊なのかな?真冬にはいいけど夏になると暑そう…


ー視界いっぱいの天井ー


(えっ!?平介??)


((ふぁー眠い…あったかー))

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