君に出逢った瞬間に

□4:お帰りなさい
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帰ってきた彼に、お帰りなさい を言う。彼はにっこり笑って"ただいま"と言った。

お風呂にご飯を済ませて、ベッドに横になる。彼と私は同じベッドでいつも彼が私を引き寄せて眠る。


彼は横になるとすぐ寝てしまう。綺麗な寝顔に自ずと手が延びる。頬を撫でれば心地よく、また心が暖かくなった。


「…?」


彼に、ヒソカさんにさわると胸が暖かくなる。この気持ちが分からなくてもやもやした。


"おいで、早く僕の元に"


頭から勝手に流れる誰かの声。最近この言葉ばかり私を巡る。だれの元に私はいけばいいの、分からない。分からないから怖いの。


それでも、行かなきゃいけない気がして、足を進めようとするのだけれど、いつもヒソカさんに腕を引かれる。


「…ペット、」


ペットだから主のそばで居なきゃいけないの?でも頭の中の彼は私を呼んでるの。辛そうに、呼んでる。


「ヒソカさん…私行かなきゃ…」


腕を掴む手を離して、ゆっくりベッドからでようとした途端、腕を強く引かれる。


『どこいくつもりだい?***は僕のペットだろ?◆』


力強く抱きしめられて、頭の中の彼が呼ぶのに行けない。早く行かなきゃ、彼は苦しそうなのに


「離して…、ヒソカさ、ん…」


目の前にある彼の胸板を押しても彼はびくともしない。それでも押していれば唇を塞がれてキスをされた。


『だめ◆逃がさない』


ー私はただのペットなのにー


(彼も辛そうな目をしていた)

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