あなたと私の10日間

□4:1日目の朝日
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「カカシ…さん、ですね。覚えました」


ふわりと笑えば彼も笑う。窓から射し込む朝日がきらきらと眩しい。一先ずベッドに座って話し込んでいた私達は朝御飯を食べることにした。


作りますよ と私が言ったのに彼は、私が顔を洗いに行っている間にもう作り終えていた。


「あーっ!私が作るって言ったのに!」


食卓に並ぶ美味しそうな和食、なんとも食欲をそそる匂いに腹の虫が小さくなく。


『まーまー、いいじゃないの。さてっ!***も腹ぺこみたいだし食べますかっ』


「う…、はーい」


お腹の音を聞かれていたらしく、少し恥ずかしかった。カカシが椅子に座るから私も向かい側の椅子に腰を下ろす。


手を合わせて、いただきます を言い、箸をもって食卓に並ぶ料理を食べる。…っ!美味しいっ!男の人の料理だから、と偏見を持っていた私は見事にその味の虜になった。


真正面の彼が『うまい?』なんて聞いてくるから、即座に 美味しい と返してしまった。すると彼はまたへらりと笑う。


『よかった、沢山たべてネ』


「はいっ!」


ぱくぱくもぐもぐ そんな効果音がついてもいいぐらい私はリズミカルに食べる。最後に茄子入り味噌汁を飲んで終った。


「ごちそうさまでした」


『んー、お粗末さま』


片付けを始めた彼に、それぐらいはさせてください と言えば、ふきんを渡される。
机ふいてきてちょーだい とにっこり笑う彼に申し訳なさでいっぱいだった。


私だって皿洗いくらいできるのに、と心の中で呟く。机ピカピカにふいてカカシさんに、ふきましたよ と声をかけるとちょうど彼も皿を洗い終ったみたい。


『じゃ、二人で出掛けますか』


「えっ!?案内してくださるんですか?」

一つうなずいた彼に私は嬉しくなってカカシさんに抱きついた。別の世界なんてもうこれないし、存分に楽しもうと考えていたが、一人では心細かったのだ。


「嬉しいです」


心のままに言えば彼は目を見開かせながらも、呆れたように笑って頭を撫でてくれた。


ー嬉しくてたまらないー


((とりあえず***の日用品買わなきゃ、だな。))

(わ、私お金もってないです…)

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