あなたと私の10日間
□8:束の間の
1ページ/1ページ
なぜシカマル と問われてふと考える。シカマル君はかっこいいし、のんびりしててなんだか落ち着くのだと言えば、彼はムスッと拗ねるのだった。
『俺の方が、いい男でしょ?のんびりしてるし』
シカマル君に張り合うカカシさんが可愛くて、笑いが漏れた。すると彼は、まったく と呟いて布団ごと私を抱き締める。
「カカシさんって子供みたいですねぇ、拗ねたり甘えたり」
あはは と笑えば彼はまたムスッとしていた。可愛いな なんてふと思う。
『甘えるのは***にだけだ』
カカシさんがぽつり呟く。その言葉に嬉しいです と心から思ったことを返せば彼も笑っていた。
『ほら、布団からでるんだ。荷物の整理、今日中にしちゃうよ』
「あ、はいっ」
彼は私を解放して、布団から出るように言った。暖かさがなくなって少し肌寒さを感じ、彼の体温が恋しいなんて思ったことは今は考えない。
ベッドから下りて、盛大に散らばった服やカカシさんが選んでくれたアクセサリーを広い集めて器用にたたむ。
カカシさんに選んでもらった部屋着を見つけて、彼に来ていていい? と訪ねれば彼は縦にうなずいたので着替えることにした。今の服装は丈の短いスカートで動きづらいからね…
「じゃじゃんっ、この部屋着、似合いますか?」
『んー?…っ似合ってるよ、さすが俺』
誉めてもらってお世辞だと分かっていても照れてしまう。へらりとわらって礼を言えば、こっちにおいでと手招きされた。
てこてこ と歩いて近寄れば、座って と言われて彼の前に背を向けて座る。すると後ろから抱き締められて、可愛い と耳元で言われた。
ー恥ずかしってば!ー
(またセクラハですか!?し…シカマルくーんっ!)
((ちょっ違うから!すぐにシカマルを呼ばないのっ!))