スローライフをご一緒に 続
□42:まさかのまさか
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平介の熱がひいて、その次の日には風邪が完治した。よかったと安心していた手前、予想外の出来事が起きた。
『…すごい熱…風邪ですね、』
「…ですね、」
時計をちらりと見れば昼過ぎ。目を開ければ体がしんどくて体を起こそうとすれば視界がぐらぐら揺れて気持ち悪い。
そんな私をみて平介が体温計を持ってきた。はかると三十八度。じとりと平介が私を見て、"風邪"といい放った。
「熱い、やら、寒いやら、…」
暑いからと布団から出れば、寒い。かといってかぶれば熱い。もぞもぞしていれば、平介がおでこに手をあててきた。
『熱い…、今日学校休みでよかった』
看病できる とへらりと笑う彼に気が抜ける。しんどくて、たまらないのに平介の笑顔は自然とそんなものを吹き飛ばしてしまう。
「あ…、でも今日は佐藤たちと遊ぶんじゃぁ…?」
『あ、忘れてた』
まぁいいじゃない と平介は笑う。本当にいいのかな?なんて思ったけれど平介が側に居てくれるなら、と心にとどめる。
『母さんは出掛けたしなァ、昼飯…あ、お粥?うどんの方がいい?』
彼の言葉に、うどん と小さく呟くと平介は緩く返事をして一階に下りていった。なんだか申し訳ないな、なんて落ち込む。
「うう、しんどい…」
目を開けているのも億劫で、目を閉じるも襲ってくる睡魔に抗う。だって、平介がご飯もってきてくれるのだもの。起きてなきゃ、
そう強く思っていても、睡魔に勝つことはできずに、夢の中へと引きずりこまれてゆくのだった。
ー寝たくないのにー
((***?あれ、ねちゃったんすか))