その他 中編・短編小説

□唇で、お仕置き
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ギルドの扉の裏に、二つの影が映る。


「なあ、ハッピー」


「なぁに?ナツ」


「なんかアイツ、来るの遅くねーか?」


「そう?」


扉の裏にいるのは、ナツと青い猫のハッピーだ。


なぜこんな事をしているのか。

それは彼らの思い付いた、可愛い悪戯を実行しているからだった。

その悪戯とは、チームの仲間であるルーシィがギルドに来た所を狙って驚かせようと言う、ベタな物。ルーシィがそんな悪戯に引っかかるとは思えないが、時たま天然が発動する事もあるからなんとも言えない。


「なーにやってんだ、ナツさんよォ」


「うるせー。黙ってあっち行きやがれ変態」


「誰が変態だ!このやろう」


「ルーシィにバレたらどうすんだよ!」


上半身裸の青年…グレイに突っかかられて喧嘩を始める二人。傍らでは、そんな二人を止めようと宥めるハッピーの姿があったが、全く気にしていないようだ。

そしてガタンと音を立てていた事に気が付かず。
喧嘩をしている二人は、側を通った金髪にも気が付いていなかった。


「あら、あたしに何がバレるのかしら?」


突如聞こえた耳なじみのある声に、喧嘩を止める。

ハッピーの隣に立っていたのは悪戯の対象である、ルーシィだった。
それに気が付いたナツは次第に青ざめてゆく。
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