殴り書き

□☆ココア
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コン、コン



今日はどうやってサボってくれようかと思案中。
ぼんやりとした頭は扉を叩く音によって現実に引き戻された。


「どうぞ」



ガチャ、



「うっす、大佐。あーさっみぃ〜…」

「おや…、鋼の」


数か月ぶりの来訪者。

最後に逢ったのはまだ日差しがきつい日のことだったか。


「戻ってきてたのなら電話くらいくれてもよかったろう。そしたら私が迎えに行ったのに」

「あんたはそれを理由にサボるから駄目だろ」

ふん、と眉間に皺を寄せソファに座る。
元より小さな体は寒さからか縮まり、より小さく見えた。


耳や頬が赤くなっているところを見ると、余程外が寒いかもしくは…

「そんなに急いできたのか?」

寒空の下を走ったかのどちらかだろう。


「…なんで急ぐ理由があんだよ」

「恋人に逢うのが待ち遠しかったのだろう?」

得意げに言ってやれば眉間の皺を更に増やし、言ってろ、とそっぽを向く。
頬の赤みが増したように見えるのは、やはり図星なのだろうか。




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