殴り書き
□■wish〜Rside
1ページ/1ページ
ただ、君の笑顔が好きだった。
それだけだったんだ。
こっそり泣いていたことも。
収まらない怒りを弟に宥められていたことも。
たまらなく寂しそうにしていたその顔も。
知っている。
それをもたらすのが誰かも、知っている。
愛しい、こんなにも。
故に、憎かった。
どうして私ではない
君の傍にいるのが。
君のその笑顔を独占しているのが。
掴み害ない行き場を失ったままの伸ばした腕。
きっともう、何も掴むことはできないだろう…。
解っている。
解っている。
何も残らないことも。
解って、いる…。
ただ少しでも、君の傍にいられるのなら。
「愛して、いるんだ…」
狂ってしまった私はもう…止められない。
END
.