PandoraHearts
□〜Retrace:V〜
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「レイムさん。そこの人はただの空気と思って下さって結構です。」
シャロン、ユーリ…ものすごくドS発言を声を揃えてした。
「それよりも先程の続きをどうぞ?」
「はっ…失礼しました…!」
シャロンの言葉を聞いてレイムは椅子に座る。
「ガーン」
<ぷひー>
ブレイクはショックを受けてテーブルの上に倒れる。ユーリは微笑んで幸思っていた。
『ザクス兄さん…可愛いかも…』
「くーうきくーうき♪♪」
<カタカタカターーカタカタカタカタ>
「オレもか!?オレも空気か!?」
ブレイクはテーブルの上で歌い、エミリーは自分も含まれていることにショックを受けている。
「現在、パンドラ内でも蟲の捜索は続けられているのですが…」
「もう、レベイユの街にいるんじゃないですか〜?」
レイムの報告にブレイクは口を挟む。
「…ブレイクの言葉に一理あるな。どう思う?ユーリ。」
「さぁ?」
ナイトメアの言葉にユーリは首を傾げる。
「………」
ブレイクは怪しく笑みを浮かべた。
「くふっ、くふふふフフフ」
<くい…>
ブレイクはシャロンの髪を少し掴む。
「ねぇねぇシャロンお嬢様ァ〜〜。なんだか面白くなりそうな予感がしますヨォ」
ブレイクはシャロンの髪をそのまま唇に当てた。ユーリは眠そうな顔をしながら、全ての話を聞いていた。
ーー夜遅くーー
夜遅くに蟲を退治して来た、オズ、アリス、ギル、ヴィンセント、エコーはレインズワース家の1つの屋敷に居た。
ユーリは自室で寝ていたが、外の扉の音で少し目が覚めた。
「…ナイトメア、誰か来ていたの?」
「ヴィンセントとエコーだ。大方、蟲の件だろうな。」
ユーリの質問にナイトメアはそう答える。
「ヴィンスとエコーちゃん…?」
ユーリはベットから出て窓の方に行って見ると確かにナイトメアの行った通り玄関の所にはブレイク、ヴィンセント、エコーが居た。ブレイクたちはユーリがヴィンセントと仲が良い事をあまり知らない。何かヴィンセントがブレイク言った後、微笑んでいたがその微笑みは2階にあるユーリの部屋の方に向けていたのであった。
ユーリはそれに気付き微笑み返した。
そして、ヴィンセントとエコーが乗った馬車は行ってしまった。
「いつまで…お前とヴィンセントの関係がバレないんだろうな…」
「わからないよ。特に…ザクス兄さんにバレたら怖いかも。」
ユーリは少し笑ってしまった。ナイトメアは少しため息を吐いてからユーリにーー
「早く寝ろ」
「えぇ…そうするよ。おやすみ、ナイトメア」
ユーリはナイトメアに挨拶してからベットに入り深い深い眠りへと就くのであった。
ナイトメアはユーリの頭を優しく撫でてーー
「良い夢を見ろよ、ユーリ」
そう言ってナイトメアは消えて行った。
いつもと同じ夢の世界へ行ってしまったのだ。