銀色少女

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唐突だが、私は今凄まじい立ち眩みを感じている。
立っていられないほどのだ。
大学での知り合いの声も遠くに聞こえて、私は机を立った瞬間から動けない訳で…。



自分が今、立てているのか分からないぐらいの酷い目眩で私は目を閉じた。



グルグルと回る視界の中で、最後に見たのは、知らない指輪だった。



『(…どっかで見たことあるような…?)』



そして意識を手放した―…

































『…ぅ…あぅ…』



あれ?声が出ない…



つか、この声は何だ?高い声はまるで産まれたての赤ちゃんじゃないか。


気が付いたはいいが、何処だココは…無駄に、天井高いな



『あぅ…あぁー…っ…!?』



体が動かない、まさか…なにかしらの障害になったんじゃ…!!



と、兎に角暴れてみよう!!



『あっあっ?…あぁーー!!』



………。



そこで気付く、体の異変…自分の手が何やら小さい…気がする



あれ?リーチが短くなっちゃってるよ…
チラッと足も見てみる…何やら首が痛くて下が見れないが、目線だけでも…!!



頑張れ自分!!
踏張れ自分!!
やれば出来るよ自分ンンンン!!!
ちょっ痛っ…首痛いっ!!



『……あがっ゙…!?』



見えた体は…


『((幼くなっとるーーっ!!))』



体は、産まれたての赤ちゃんそのもので、恐怖でしかない



『…(ま、まさか…第二の人生が始まってるのか?いやいや…第一の人生がまだ終わっていないだろ)』



考えてみたが、見れば見るほど私は赤ん坊で…



「まぁ、どうしたのユエちゃん」


『…うっ…!?』



暴れていた私に気付いた女の人が話し掛けてきたよ



「あなた!ユエちゃんが起きたわよ!!あなたにそっくりね!」



「奈々に似て、可愛い目をしてるなぁ!!将来可愛くなるぞぉ…………嫁にはやらん!!」



“いやだわ、アナタったら”と微笑む2人に私は終始、機能停止させていただく…。



奈々?おい今、奈々と言ったかぃ?



他人のそら似?



「沢田家の長女は奈々に似て良かったなぁ〜。」



「沢田家のアナタに似て、男前な雰囲気があるわぁ。」



「………それは女の子にはいい事なのか?」



「勿論よ!!」



おい、そんなに沢田、沢田、と…


そんなに言われたら、信じたくない真実が…!!



「奈々!書けたぞ!!《沢田 夕映》!!沢田家長女だ!!」



習字で紙に私の名前を漢字で書く男の人。




『((嘘だろぉーーー!!!))』









どうやらココは、REBORNの世界のようだ…








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