俺の後輩が猫になった。
□◆02日目◆ 俺の後輩と神童の間に何かが起きた日。
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「霧野先輩!霧野先輩っ!」
「ん―――…?」
「お腹空きましたっ!」
「………狩屋…」
「早くっ!」
「……………!!戻ってない!!」
「…あー、はい。良いですから早く朝ご飯っ!」
「わかったよ;」
狩屋に起こされました。
そして朝ごはんを催促されました。
どうやら今回は、寝ても半猫体にならなかった様だ。
「あ――…そういえば今日から旅行とかなんとか…」
両親は旅行に行くとか言っていたような…。
――じゃあ俺が作んのか…?;
「……手伝ってくれるか?;」
「あ、良いですよ」
ということでキッチンへ移動した。
――でな。
「先輩、卵割ってください。あ、あとチーズあったら」
「はいはい」
さっき、俺が『手伝ってくれ』って言ったよな?
けどな、俺が手伝ってる状態なんだよ。
なんでって?
なんでだろうな……
「…よっ、と」
狩屋はフライパンに乗っている卵をひっくり返した。
「……お前、上手すぎ…;」
「そんなことないですよ」
俺が手伝っている理由は、
狩屋は俺よりもはるかに料理が上手だったから。
「……出来ましたよ」
「んーと…」
「チーズ入りオムレツです」←作者が好きなだけ
「……うまそう…」
とまぁ、狩屋は色々と器用なわけである。
「あ、そういえばさ。今日は、なんで戻らなかったんだ?」
「わかんないですよ」
「そうだ。今日?の夢はどんなんだった?」
「夢……見てないですね」
「そうか…」
ん……?
戻った時と、戻らなかった時の差――
『夢を見た時』と『夢を見なかった時』―――…?
そうだ!
それなら辻褄が合う!
まぁ…コントロール出来るもんじゃないけど;
「……狩屋、授業中に寝てないよな」
「え?あ、はい」
「絶対寝んなよ。戻る可能性がある」
「そうなんですか……わかりました」
そして美味しい朝ご飯を食べ終わり、二人で学校へ向かった。
学習したことその3。
寝たときに夢を見ると、半猫体に戻る。