俺の後輩が猫になった。
□◇10日目◇ 俺の後輩が俺をトキめかせた日。
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「…………ん……?」
俺が起きると、今日も狩屋は居なかった。
そして開いたドアの外から、良い匂いがした。
「……これは…」
狩谷、また何か作ってくれてる。
俺はあくびをしながら、キッチンへ向かった。
「……狩屋…?」
「あ、先輩。起きたんですか?」
「あぁ。今日は何作ってるんだ?」
(霧野の両親は海外旅行中なのでまだ帰って来てませんww)
「目玉焼きです」
卵料理V2!
「…あ、なんで人間に戻ってんの?」
「……先輩が寝てる間にキスさせていただきました♪」
「あぁそう;」
「さ、出来ましたよ」
「……ほんっと器用だよなぁ」
「先輩が不器用なんですよ」
「………確かにそうだけど…;」
今のはグサッと来た。
「………先輩怒ってます?」
「別に?怒ってないけど?」
(うわー;絶対怒ってる;)
「いただきます」
「……不器用でも、良いと思いますよ?先輩が器用だったら、オレが先輩より上なことが1つもなくなっちゃうじゃないですか…。先輩はかっこいいし、サッカーうまいし、優しいし、後輩思いだし、勉強出来るし…」
「ちょっと待った。俺がいつ、勉強が出来ると…?」
「だって中2じゃないですか。オレよりは出来るはずです」
――こいつは…
「謝れば良いんだよ謝ればっ!俺のことほめないでくれっ…」
狩屋に色々言われるとな。
こう…
キューンと来るんだよ。←乙女発言
「……別にほめてないです。霧野先輩の良い所を言ってあげただけで…」
「あげたって何だよあげたって!?」
――俺は狩屋にゾッコンすぎる様だ。
そして狩屋は、俺の良い所を…たくさん見つけてくれた様だ。
相思相愛。
俺は今、とてつもなく幸せです。