俺の後輩が猫になった。
□◆15日目◆ 俺の後輩(たち)とダブルデートの日。
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「狩屋ー準備出来たかー?」
「大丈夫ですっ!」
「じゃあしゅっぱーつ!」
「……なんか子供っぽい…」
「んー?何か言ったかー?」
「いえ、何も^^」
「テンションあげていくぞー狩屋ー♪」
「………ついていけねぇ…」
「んー?何か言ったかー?」
「いえ、何も^^」
……なんなんだ俺たちは。
なぜ同じことを繰り返した;
今、集合場所の駅に向かって狩屋と歩いている。
今日は日曜日。
神童・天馬・狩屋と、遊園地でダブルデートの日だ。
神童は天馬と付き合ったら、すごく良いと思う。
神童にも幸せになってほしいしな。
「先輩、苦手な乗り物なんですか?」
「んー、ジェットコースターとか…苦手ってわけじゃないけど、そう得意ではないな…」
「……へぇ〜」(ニヤニヤ)
――俺は今、確実に失敗した。
自ら、弱点を言ってしまったというものである。
しかも相手は狩屋。
……どれだけ悪用されるんだろうなぁ…;
「お化け屋敷は?」
「あー……普通?」
「ふーん。あ、天馬くんと神童先輩」
「どこ?」
「あれ」
「あ!居た!」
「あ、狩屋ぁ〜!霧野せんぱーい!」
天馬が手を振り、神童はニコッと笑った。
「じゃあ早く行きましょう!♪」
「あぁ、そうだな」
天馬も俺と同じくらいのテンションだった。
だって遊園地だろ?
しかも狩屋と。
天馬だって、大好きな神童とだからな。
テンションが上がらないわけがない。
何乗ろうかなー。
俺は超ワクワクしていて、本当にテンションがヤバかった。