俺の後輩が猫になった。
□◆19日目◆ 俺の後輩を猫にした薬の謎が解明される日。
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翌朝。
なんだか暑いような気がして、目が覚めた。
瞼を開くと、そこには狩屋の頭があった。
「…………そうだった……」
狩屋と抱き合ったまま寝たんだっけ……?
そりゃあ暑いはずだよな……;
あれ…?でも…
時計を見ると、8時だった。
「……うわっ!?遅刻!遅刻!確実に遅刻っ!」
っていうか……
いつもだったら狩屋はもう起きてるのに…。
「………せん……ぱい…?」
「あ……ごめん、起こした?」
……いや、そうじゃないか…。
もう遅刻してんだし起こさなきゃダメなのか…
「…あ……朝ごはん…作りますね…」
「あぁ、俺も手伝うよ」
……神童にメールしとくか。
Dear→神童拓人
『寝坊したから遅刻する(-_-;)』
「…先輩…?」
「ごめんごめん;」
*
「先輩、卵…取って…ください」
「お、また卵料理か!」
今日は何だろう、と俺は少し期待する。
しかし狩屋は卵を割ろうとすると、肩がガクッと落ちた。
またまた俺は咄嗟に支える。
「…わっ、と。……おい、大丈夫か?;」
「は、はい…すいません…」
「ん……?」
支えた時に触れた首がすごく熱かった。
「お前……熱あるんじゃないか…?」
「へ…?///」
顔をあげると、頬が真っ赤だった。
「ほら、顔赤いし。絶対熱あるって」
と、額に手を当てる。
「う……///」
「うわ、すっげー熱あるじゃん」
「……///」
「な、朝ごはんは俺が作っとくから、寝てろよ」
「はい……///」
そして俺が、朝ごはんを作った。