俺の後輩が猫になった。
□◇08日目◇ 俺の後輩に会うためにお日様園に行った日。
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「……あ。狩屋、俺の家…」
「行かせてください」
……ですよね。
*
『もしもし?』
「あ、神童?今日はゴメン…一緒に帰れなくて」
『大丈夫だ。それで、狩谷はどうした?』
「明日から学校行くって。だからさ…部活の後、話したいんだけど…」
『そうか。わかった』
「じゃあ明日な」
『おやすみ』
狩屋が風呂に入っている間に、俺は神童に電話をかけていた。
明日……か。
答えにもう迷いはない。(最初からなかったけど)
ただ――それを言った時、神童がどんな顔をするか。
目に見えているんだ。
わかってるんだ。
だからこそ……親友を傷つけるのは、辛い。
でも神童とは、親友より上の関係にはなれない。
俺が、恋人にしたい……恋人になりたいのは、
狩屋だから。
――何より、神童には嘘をつきたくなかった。
【このときの神童の心情はこちらへ】
「せんぱーい!風呂上がりましたぁー!」
パコン。(←携帯閉じる)
「……俺も入るか」
立ち上がったちょうどその時、ガチャっとドアが開き、
狩屋が頭を拭きながら入ってきた。
「先輩、早くでてきてくださいね?一人じゃつまんないんで」
「お前こそ長風呂のくせに;」
「そうでしたか?ゎ、うわっ!?」
「!?」
ドンっ!!!
狩屋は何かにつまずき、俺の方へ倒れこんできた。
でそのまま、俺もどーんと。