俺の後輩が猫になった。
□◇18日目3◇ 俺の後輩と俺に色々起こった日。
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「うわぁっ!おいししょぉっ!」
「じゃ、食べるぞ?」
「はい!いっただっきまーしゅ!」
パクっ。
「……おいひーでしゅ!」
「あ、ありがと…///」
狩屋に満面の笑みで言われると、少し照れくさくなってしまう。
それで俯いていると、何の音も、声も、しなくなった。
「…?狩…屋…?」
顔をあげると、狩屋が居なかった。
「……狩屋ああぁぁぁぁっ!?!?!?」
「……んみゃ…みゃ…???」
「…………」
なんか今、
テーブルの下から猫の鳴き声がした気がしないか?
恐る恐る、テーブルの下を覗く。
「……居たああぁぁぁぁっ!!!!!!」
狩屋は青猫になっていました。
青猫も状況が掴めないらしく、ちょこんと椅子に座っていた。
「……こっち来い、狩屋」
「にゃあ」
青猫は椅子から降り、俺の胸に飛び込んでくる。
「ふみゃあ…」
今、完全に語尾にハートが付いてる言い方だったぞ←
「…なんっで猫になってんだよバカ…;」
そう言いながら肉球を押すと、猫狩屋になった。
「………///」
「……ごめん…///」
俺はタイミングを間違えた。
そりゃあそうだよな…
青猫を抱いてる状態で肉球を押したら、
猫狩屋を抱いてる状態になるのは…
当たり前だよなぁ;
俺ってやつは、とんでもないバカだ。
「あ…しぇんぱい?」
「え、何?;」
何かに気づいたように、狩屋は言った。
「ゆび…きったんでしゅか?」
「へ………あ!!」
せっかくさっきまで隠してたのに…バレてしまった。
…ってかかなりの出血が…。
さっき血止めたのに;
さっき一瞬痛んだのは、そこをぶつけたせいか?
「いった!」
「あ…しゅんましぇん…ち、とめてあげましゅね」
「あぁ……ありがと;」
狩屋はティッシュで俺の切った指を包み、強く握った。
こいつなりの止血らしい。
マンガとかでありがちな『怪我したところを舐める』
っていうイベントは存在していなかった←
……けど何気に辛いな…。
体勢的には全く辛くないけどさ…その、
心情的に……恥ずすぎて辛いです///