Live&News Report

□AOL
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“『ヒカルの5』、印象的な“ヒカリ”のライティングの中で輝きを増した珠玉の楽曲の数々!”
Utada Hikaru in Budoukan 2004 “ヒカルの5” 04・2・8@日本武道館


まずこのライブ、非常に印象に残ったのが冒頭にも記したライティング演出の素晴らしさ。ツアータイトルにもなっている“ヒカルの5”は、その“5”に昨年の12月9日にデビュー“5”周年、ライヴが“5”公演、そして五感、五体、五本の指などと人間の身体に関係のある数字ということで、このネーミングになったとも聞くが、オープニングからエンディングまで、その“5”の前の“ヒカル”に関連するかのような非常に効果的な“ヒカリ”のライティング演出にまず、圧倒された。

ステージセットはオーロラビジョンを使用し彼女の表情等を大画面を通じ“視覚的に”アピールすることもなく、マグネシウムが放たれるような派手な演出・施行もなく、またバックメンバーもマニュピレーターを含め7人、コーラスメンバーも抜きという非常にシンプルな構成・編成ではあった。

が、だからこそ、彼女の唱とバックの演奏があらゆる面で前面に出、また武道館という約1万人の収容キャパがありながら、ステ ージとオーディエンスとの距離感が身近に感じられるこの空間で、この日幸運にもチケットを入手できたファンに、よりダイレクトに、ストレートにアピールされたのではないだろうか。冒頭にライティングの素晴らしさを述べたが、裏を返せばそれは、宇多田ヒカルの、コンポーザーとしての彼女から繰り出されるクオリティ高い楽曲の数々、そしてヴォーカリストとしての非凡な技量・その成長の著しさと、この日見せた“宇多田ヒカル”のプレゼンスの高さが、その揺ぎ無い中心線としてこの日のライブに大きくあったからであることは言うまでもない。

また今回のライブへの申込み総数100万通以上など、スタジアム級を何日間も満杯にできる人気・実力がありながら、“ライブハウス”っぽい、パフォーマーと観客との一体感が醸し出されやすいこの武道館を選んだことも、このアーティストのライブへのこだわり、“生音”に対する真摯な姿勢が感じられたような気がする。

ライブはオープングの“光”からアンコールの“B&C”まで全20曲。セットリストご覧いただきのよう、彼女による、“ヒカリ”輝く珠玉の名曲の数々が、まばゆいライティグの“ヒカリ”の中で、この日集まったオーディエンスの“5感”に理屈抜きに届けられた2時間であった。

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