静臨・佐相(文)

□大好きなんだよバカヤロウ
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疲れた…


遊び過ぎて仕事溜めて
家に閉じこもってから1週間。


池袋には言ってない。

もちろん、静ちゃんにも会ってない。



やっとの思いで仕事を終わらせた
今の時間は19:30。


波江も帰ったし
自由にできるっちゃできる。


しかし、
今から池袋に行く気力も体力もない。



あーあ…

静ちゃん来てくんないかなぁ…



いつもはこんなこと思わないのに…

俺結構弱ってるな…


今何してる?…と。
そーしん…






はっ!

完全に寝てた…


うわ、20分経ってる…



メールは…
来てない…


遅い。


まぁ確かに
静ちゃんこの時間はいつもまだ仕事中だけど。


それでも。

普段はTELを利用する恋人が
仕事中だからと遠慮してメールしたんだから
彼氏ならすぐ返信すべきでしょ!!



「臨也。」



…ほら!

幻聴がするよ!!


っていうか!
幻聴でも静ちゃんの声しか聞こえないなんて
俺どんだけ静ちゃん好きなんだよ!



「臨也。」



「なんだよ!」



あ、やべ。
幻聴に反応しちゃったよ…


とか思いながら振り返ると…
汗だくの静ちゃんがいた。


うわぁ…
汗かいた静ちゃんもカッコいい…

いや、



「静ちゃん!?」



「なんだよ。」



ケータイが意味をなしてない。


いや、そんなことはどうでもいい。

なんで静ちゃんが…



「お前が珍しくメールしてきたから
 心配になって来てみた。


 迷惑だったか?」


優しい笑顔を向けてくる静ちゃんに
俺は(何度目かわからないが)心臓を奪われた。


本当…
できた彼氏だなぁ…


迷惑なわけないじゃないか。



「本当、こんなできた彼氏を持てて幸せだよ。」



そう言って静ちゃんに抱き着いたら
静ちゃんはすごく驚いた顔をした。


普段は俺から抱き着くなんてないもんね。



「1週間、ずっと仕事してたのか?」



「まぁね。

 随分溜めちゃってたみたいで。」



「お疲れ。」



静ちゃんはそう言って
頭を優しく撫でてくれた。



あー…

なんか眠くなってきた…

せっかく静ちゃん来てくれたのに…



「…臨也、明日は仕事ないのか?」



「え?まぁ…うん。

 明日は、波江が用事あるっていうから来ないし。

 完全に休み。」



だから明日は池袋行こうと思ってたんだけど
こうして静ちゃんの方から出向いてくれたから
明日の予定はない。



「じゃあ、もう寝ろ。」



「…はぁ?」



「俺も明日は休み貰ってきた。


 それに、着替えとかも持ってきた。


 だから、明日はずっと一緒にいられる。」



…バカじゃないの。

どうせ有給じゃないんでしょ。


少ない給料更に削って
一緒にいたいときいてくれるなんて



「大好きなんだよバカヤロウ」









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