ゆめしょうせつ

□赤点
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う……
嘘でしょ……?
なに、この点数っ!!
平均の……
半分っ!?

先『今回のテストで赤点……つまり平均の半分の点数をとったもの、来週の追試で平均以上とらなければ、補習だ』

そんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
中2ってね、1番楽しい時なんだよ?
勉強なんかしてらんないの!!
これは意地でも平均以上とらなきゃっ

「光ー?いる?」
光『なんや?赤点でもとったか?』
「げ、なんで?」
光『桃子には今回のテスト難しすぎたかなー思うて』
「なら、話は早いや、勉強教えt……」
光『嫌や』
「え、最後まで言ってないんですけど?」
光『めんどい、はよ教室帰りや』
「光のばかぁぁぁぁぁぁぁ」
光『はぁ……うるさいやっちゃ』

光に断られちゃった……
どうしよっ
他に頼める人……
いないよぉーーーーー!!


「ただいまぁ〜……」
謙『うっわ、暗いわ!!』
「だってぇぇぇ(泣)」
謙『うぉ、えーっと……どしたん?』
「光がぁ、勉強教えてくれないってぇ(泣)」
謙『なんや、そんなことか』
「そんなことってなによ!!お兄ちゃんのばーか!!ヘタレ!!」
謙『ちょ、まち……はぁ……』

ほんっとお兄ちゃんって乙女心分かってない
なんでそんなこととか言うの?

「お兄ちゃんのばかぁー!!」

コンコン

「なによ、謝ったって許さないよ!!」
蔵『ははは、悪いんやけど謙也とちゃうで』
「……白石先輩?」
蔵『当たりや、謙也めっちゃへこんでるで。そんな怒らんといてやって』
「でも……」
蔵『好きな人に断られたら、どんな事でも悲しいやんなー』
「 !! うん……」
蔵『でも、補習はもっと悲しいやろ(笑)俺でよかったら勉強見るで。』
「でも、迷惑じゃ……」
蔵『財前の変わりにはなれへんけど、兄ちゃんよりかはええんとちゃう?』
「……ありがとうございますっ」

勉強する日の約束をした後
謙也と仲直りしたってな、と言って
白石先輩は帰って行った。
でもまさか、白石先輩がリビングに居たなんて……
しかも、私の雄たけびがリビングまで聞こえてるなんて……
今思うと恥ずかしい……
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