ゆめしょうせつ

□ツンデレ王子
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教室に帰ってきた
私が出て行く前となんら変わりはない
でも今は隣に財前くんがいる
いい雰囲気とはとても言えないけど

「財前くん、3年の教室になにか用があったの?」
光『別に、関係ないやろ』
「そっか………」

さっきから機嫌悪い
連れ戻したくせに関係ないってなんなの?

光『佐々木こそ、なにしてたん?』
「蔵兄に、相談……」
光『ふーん(謙也さんもおったやん)』

あ、反応ない
聞いてきてそっちが無言ぢゃ会話成立しないし
もう財前くんどうしちゃったの
今までこんな機嫌悪い日無かった
私……なんかしたっけ……

光『佐々木、話し聞いてないやろ?』
「あ、ごめん……」
光『なんや今日おかしない?』
「え、なにそれ……それは……財前くんの方じゃない?」
光『どこがや』
「いつもより機嫌悪い」
光『はぁ……何で分からへんの?』
「え?」
光『嫉妬や嫉妬、好きなやつの兄貴に嫉妬するなんかかっこ悪いやろ?』
「……嫉妬?」
光『好きなんや佐々木のことが』
「………嘘?」
光『ほんまやほんま』
「あ、えと……」
光『佐々木は?返事、聞かせてや?』
「うん、私も……」

ギュ……

光『好きやで……桃子』
「!!私も、光が大好き……」
光『もう部長とカップルになんて間違わさんで』
「あはは、頼もしいね」




財前くんの機嫌の悪さが嫉妬だったなんてびっくりだけど……
明日からは一緒に登下校しようね
そんで今度は光とカップルって言われるんだ……
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