万金魚屋

□場所は寂れた商店街
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ついた場所にいた従業員に蜂鳥が
近づけば、従業員の蜘蛛(クモ)と
揚羽(アゲハ)は全く動揺していない
目で蜂鳥を見たと思えば、さらり
と苦い顔をして事を言う。
「ああ、蜂鳥
いいタイミングですね。
例の依頼のです」

もう日が傾いたからか、人の喧騒
が町に溢れ出す。
喧騒をどうにかしたい町民がこぞ
って蜂鳥に頼む。鷹匠から呉服の
周辺は毎度夜明けまで毎日こんな
調子である為、大抵が蜂鳥を見る
と、逃げるか供物を置いていくか
だ…

言っている内から、喧騒の原因達
は顔を白くし、一目散に逃げて行
った。しばらくは鷹匠に彼らは現
れないだろう。

鐘を鳴らして蜂鳥達は自分達の店
に再び帰って来た。
先ほど蜘蛛が依頼主に知らせた性
か、店先はどこぞの神社のように
野菜に米に酒と溢れていた。
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