君との証を

□8契り
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「………ひーじーかーたー。そんな辛気くせえ面して隣にいるの、やめてくれやせんかー」



総aのサボりを見張るという名目でノコノコついてきた巡回。屯所からずっとこんな調子で嫌味を言われ続けている。


それでも追い返したり撒いたりしないところを見ると、俺のズルイ『考え』はお見通し、ということだろう。


総aに便乗して万事屋に行く、という考えを。


実は、万事屋らが帰ってきて3日、俺は一度も言葉を交わしていなかったりする。


3日前、万事屋が帰ってきたとスナックのババァから連絡があり、急いで銀時の元へ向かったのだが、遠目からでもわかるほどの変化に負け犬のごとく屯所へ逃げ帰ったのだ。



俺は信じたくない一心で山崎を調べに行かせたのだが逆効果。『銀時の妊娠疑惑(?)』は決定的なものとなった。



それから連絡はしていないし、来てもいない。



なんて話せばいいのかもわからない。



「おめでとう」「よかったな」「幸せになれよ」そのあたりが妥当だが、きっと彼女を目の前にしたら…………



「つらいのもわかりやすが、ちゃんと………って、どこいくんですかぃアンタ」


眉間にますます皺をよせ、引き返そうとした足を澄んだ一声が縫いとめた。









「………多串くんに、沖田くん…?」








 

半年間、記憶の中でしか会えなかった彼女は、

自分が焦がれたままだった。




 
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