君との証を

□1契り
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別に、体を重ねていれば満足だった。



適当なところで落ち合って、飲んで、喧嘩して、体を重ねる。






後腐れがなくて、ちょうどいい。





そのつもりだった。


きっと、あの銀色だってそう思っている。











『土方くん、なんか今日しつこくね?』


『あ?んなわけあるか。てめぇが勝手に思ってるだけだろ』


『…………うん。そっか。まぁ、そうだよねぇ……。……ね、土方』


『んだよ』


『俺がいなくなったら、どうする?』


『…………………』


正直、想像もつかない。


否、したくなかった。



こいつがいない日常なんて。



(……ん?そうなるとなんか俺コイツのことが好……)


いやいやいやいや。


無ぇよ。





『……そうだな、ま、次の都合のいい相手見つけに行くわ』


『……どんな?』


『どんなって……もう生意気な奴は勘弁だな。上品で、金持ってて……』


嘘だ。もうそんな奴らじゃ駄目なんだ。

目の前に居る、クソ生意気で男勝りで貧乏な銀髪じゃなきゃ。


でもそれを悟られたくなくて、適当なことをベラベラしゃべる。



『マジで?銀さん完全アウトじゃん』


はは、と乾いた笑いを彼女がもらす。


『じゃあ先帰るわ。お前も適当に出てこいよ』


『はいはい』


























この日を境として。



















































かぶき町から





万事屋の姿が消えうせた。





































 
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