混合夢小説

□trick8 後編
1ページ/5ページ

「大丈夫?怪我はない?」
ル「あ、ああ。」
ルキアを襲おうとしたライダーを飛ばし、彼女の安否を確認する。
「そう。こんな夜中に歩き回るの危ないんだから、早く帰った方がいいわ。」
ル「だが、あの者は…。」
「ああ大丈夫よ。明日になれば自分で帰るわよ。じゃあね、気を付けて帰りなさい。」
ル「まっ…。」
そのまま帰ろうとしている名無しさん。だが、それを阻む存在がいた。一歩、建物の影に足を踏み入れる。
「何か用?オレンジ君。」
一「オレッ…。お前がテツが言ってた『鳥のお姉ちゃん』だろ?」
「……そうだけど。それがどうかしたの?君たちが彼を行くべき場所に連れていってくれたことは感謝してる。私にはどうしようもなかったから。」
そう言って、余りにも素っ気なく背を向ける名無しさんを留める一護。
一「待てよ。こっちこそ、ソイツを助けてもらってサンキュな。」
「別に。一部のライダーの馬鹿な行動が私達にも影響が出るのは控えたかっただけだ。」
名無しさんは早くこの場から立ち去りたかった。
ただでさえ一護が自分と同じで霊が見えるし、何故か除霊らしきことを隣の朽木さんとしている。下手すると自分がライダーで霊が見えることがバレてしまうかもしれない。学校生活の中で楽しみな時間が壊れてしまうかもしれないのが一番怖かった。
(何がなんだか分からなくなってきた。それに黒崎君には私のこと知られたくない。早く逃げよう。)
一「そうか。聞きたいことがある…」
「私はない。」
そう言うと同時に近くの電灯を足場にして屋根を道にして逃げる。
一「おいっ!!!」
ル「不味い、早くあやつを追い掛けろ一護!」
一「分かってる!!ルキアお前は家に帰ってろ!!!さっきみたいな奴や虚が出てくるとヤバい!」
自分が一緒に追い掛けてもお荷物になるだけだと分かっているので、少し顔を歪めてから背を向けて走りだした。それと同時に一護も彼女を追いかけ始める。もう名無しさんの姿はかなり遠ざかっていた。
一「くそっ…!」
一(俺の全速力でA・T履いてる奴に追い付けるか?)
一「待ちやがれええっ!!!!」
全力で彼女を追いかける為に足に自分の力を全部こめ、その場を蹴った。

SIDE 名無しさん 名無しさん

(もうすぐで撒ける。………!?何だ、走紋が消えた!?どういうこと?)
さっきまで確かにあった一護の足跡がいきなり消えた。一護が死神化して身体能力が跳ね上がっていることを名無しさんが知る由もない。

(消えたのは…長距離ジャンプとか?でも足袋だったし、でも私の道の性質上、空中の走紋を感じることが出来る範囲は一気に狭まるし。あんまりこの子に負担掛けたくないんだけど。)
思わずため息をつきそうになった瞬間。
一「待ちやがれええっ!!!!」
今一番聞きたくない声が響いた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ