二次元短編

□君のキスに溺れ、君に堕ちて行く。
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「ほら、顔上げろ」




細く長い指で、唇をつう、となぞられる。




私を見下ろす赤い瞳。




口元は緩く弧を描いていて、そのままお互いの唇が触れ合う。




けれどもすぐに離れ、また軽く触れ合っては離れていく。




暫く彼に翻弄される中で、私はゆっくりと目を閉じた。




ちゅ、ちゅ、とリップ音が耳に届く。




ドーラクは、本当にキスが上手い。




「ギシギシ、目ぇ開けろよ。もうおしまい」




「ん、分かった」




ドーラクは独特な笑いをしながら私の頭をくしゃりと撫で、最後に一回な、と額に口付けた。




「ふふ、くすぐったい」




「うっせ」




ギシ、と笑う。




ドーラクは、何故こんなにも赤が似合うのだろうか。




髪の色も、瞳の色もそうだ。




真紅が、彼にはとても似合っている。




「おい、もう時間だぜ」




「うん」




「続きは、次の休憩の時な」




「えっ」




「当たりめーだろ、ばーか」




ドーラクは楽しそうに目を細ませ、私の顎をぐい、と持ち上げたかと思うと、ゆっくりと口付けた。




あぁやっぱり、ドーラクはキスが上手い。


















デビ(「かかか、顔が赤いぞ…」)


マキ(「なあに、熱?アタシと泳いだら治るわよ!」)


(「えっ!そ、そんなに赤い…?」)


ドーラク(「ギシギシ、体調管理には気を付けるんだな」)


(「う…ばっ、馬鹿!ドーラクのせいでしょ!」)



end


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