第六話【対象】

□2
2ページ/9ページ

 
いやおかしいだろ。
明らかに悪いのは神原なのに何故俺が黙らなきゃならんのだ?

「選べ。選ばなかったら全部」

「ちょちょちょちょ待って! 選ぶから」

いやでも……一番マシなのが乳首ローターしかないじゃないかコノヤロウ!

だが、今されたら確実に死ぬ。

ガッチリ腕を掴まれ、下半身に股がられているので逃げ出すことも不可能。

ああ、全部は嫌だ。
でも選べない。

うだうだ悩んでいると、神原が待ちきれなくなったらしく、イライラを露にし始めた。

「……あと三秒以内に決めろ。いーちにー」

「ちょまっ」

「さー」



「ちっ……乳首、に……」

泣きそうになりながら、俺は言った。

「乳首に何?」

「ぅ……乳首……」

こいつ!
俺が折角あの馬鹿馬鹿しい選択肢の中から選んでやったのに!

「乳首に……ろー……た……」

「えげつないの選んだな」

一番えげつなくないです。



「まぁ自分で決めたんだから、文句言うなよ」

神原は身動きのとれない俺の乳首に、地獄の玩具を近付けた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ