番外編【教室】
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「お邪魔しますッ!」
笹部の家は、超デッカイ家でも貧乏な家でもなく、普通の綺麗な一軒家だった。
「俺の部屋は二階だから」
「あの、ご両親は?」
「二人とも仕事」
ドッキーン!
もしかしてこの家には二人っきりとかいう、エロゲでありがちな展開ですか!
笹部の部屋に入ると、笹部の匂いがした。
胸の高鳴りが最高潮。
「お茶持ってくる」
「あっお構い無く!」
笹部がリビングへおりた所で、改めて笹部の部屋を見渡す。
こざっぱりした部屋だ。
勉強机、箪笥、小さなテーブル……そしてベッド。
ベッド。
ベッド!
いや何もしないけどね。
無理矢理襲って嫌われるのは避けたい。
だが、よからぬ妄想が……。
「……けーた?」
「ひゃあっ! は、早いね」
振り向くと笹部がいた。
笹部は不審な目で俺を見ると、俺の向かいにちょこんと腰をおろした。
「……」
「……」
「えっと……勉強してい?」
「あ、ハイ」