第四話【秘密】
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「ッ………ふ」
――只今二時間目の授業中。
俺の中では、所謂ローターと呼ばれるものが蠢いている。
根本を縛られたチンコは完全に勃起して、先走りが下着を濡らしていた。
「次、本条。教科書37ページ」
「……っ」
最悪だ。
動くこともできないし声も出せない状態なのに、よりによってあてられるとは。
「は、いっ」
いつまでも立たないのは怪しまれると思い、力を振り絞って席を立つ。
もし勃起してる状態を誰かに見られでもしたら……。
神原のほうをチラッと見ると、俺の痴態を楽しそうにニヤニヤ笑いながら見ていた。
その手はポケットの中に伸びており、ポケットの中で僅かに動く。
「……!」
あ、やめ……。
――ヴィィィィン!
「ひぁ゙っ!」
「どうした本条? 具合悪いのか」
クラスの視線が俺に集まった。
ああやめてやめて、見ないで。
勃起……やばい。
俺は出来るだけ前屈みになる。
「あ、だ、大丈夫、なんですけど……」
「無理するな。やっぱり座っとけ」
「はい、すみませ……」