Drive−2

□BDショック!4thRomance 3
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「今日は、どうしたの?和美ちゃんは?」

渉を前にしても、遠慮なく口をモグモグさせながらリカは、向かいに座った渉を見た。

「ターボを積んだイツキ君とドライブしてるよ。迎えに来たんだけど、早く着いたから時間潰そうと思って。」

シスコン兄を隠してる訳でもないのだが、思わず苦笑い浮かべた渉に リカは笑顔で応える。

「そうなんだ?」

「あぁ‥アレ?」



不意に言葉途切れ、少し驚いた渉の様子に箸を止めたリカは、首を傾げた。

「アイツ‥FD乗りじゃ‥‥?」

渉の視線につられる様にしてリカが入口ドアを見ると、女ともつれる様にして入って来た啓介の姿があった。


「あの女、延彦のトコの‥確か‥そう、恭子って奴じゃ?」

「何で『黄色』が女連れてるワケ?」

瑞穂が文句言うのと同時に、リカは、『シッ』と自分の唇に人差し指を当て 瑞穂に目配せした。



「ウレシー!やっとダーリンと食事だー!」

「ハァ?何言ってんだ?大事な話があるって言うから、来たんだろーが!」



2人が座った席から かなり離れた所に座るリカ達には当然会話など聞こえる事無く、ハタから見ている分には、
啓介と恭子の姿は、仲睦まじいカップルに見えた。


「アイツ‥ムカつく‥ッ!」

言葉に詰まるリカを横目で見た瑞穂が、今にも噛み付きそうな表情で啓介を睨み付けている。


「あいつ‥雑誌とかに載って、今じゃ結構知られてるってのに‥こんなファミレスに女連れとは、何とも
大胆だなぁ〜。」


何も知らない渉が、すっかり感心していると渉の携帯が鳴り出し 応答しながら渉が席を立った時
リカと渉の目を盗んだ瑞穂が、ワザとコーヒーへ手をかけ 渉のスラックスへとこぼした。


「ぅわッ!」

「ぁ!渉さん!大丈夫?熱くない?!」


我に返ったリカは、慌ててウエイトレスを呼ぶと氷とダスターをもらい渉の前に跪く格好で拭き始めた。


「あぁ‥これ、シミになっちゃうかも。火傷してないですか?」

丁寧に叩く様に拭き取りながら、リカは心配そうに色が変わってしまっている箇所を見つめる。


「大丈夫だよ、全然熱くなかったし。それよりリカさん‥後ろ‥。」


「ぇ?後ろ‥?」



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