Drive−2

□BDショック!4thRomance 4
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幾つものフラッシュがたかれる中、リカの声が会場に凛と響く。



「この度は、私の監督不行届きでこの様な事態を露呈してしまい、チームの関係者様、ファンの皆様、

並びにレース各方面の方々にも御心配ご迷惑をおかけした事、まずは深くお詫び申し上げます。

大変申し訳ありませんでした。」


すっくと立ち上がったリカは、美しい姿勢で深々と頭を下げた。



\この記事は事実なんですかー!/


そんなリカの頭が上がるより前に、容赦のない質問がアチコチから飛んで来た。


「まず申し上げたいのは、いずれもドライバーのプライバシーに関する事ですので、それに関して
お答えするのは、控えさせて頂きます。」


\このまま2人を使われるつもりですかー?/


『使う』の言葉に、思わず眉根を寄せたリカだったが射る様な冷たい瞳で、淡々と声を出す。


「確かに写真だけ見れば、なるほどイメージダウンにはなっていますが、ウチはタレントを抱えている訳ではなく

エンジン開発の一環としてのドライバーを採用してるに過ぎません。サーキット参戦も、全てはより良い

エンジンつくりの向上へ向け、データを採るだけのものです。ですから、現時点に於いて会社としては

イメージダウンしたという認識は、全くありません。」



\では、今後ドライバーを変更する事は考えられるのですか?それとも、このままですか?/



「プライベートに囚われ過ぎ、またはドライバーとしての資質の低下等でタイムが落ちる様であれば

契約期間内であったとしても、それは勿論、契約破棄します。この厳しいご時勢に、能力のない者

向上心のないものに注ぎ込む資金など、1文たりともありませんので。」


\では、あくまでも今回の件は会社として問題ないと?/



「私どもの企業計画に際しては、何も問題ありません。現にタイムの方も、昨日までの順調な数字を

出していますし、理想的なデータも手に入りつつあります。荻原と瀬名巳の名の下に、決して恥じる事ない様

1月開幕のサーキットでは、華々しい成績と共にデビューする事を、皆様にお約束致します。」



こうして火曜日の朝に起こったスクープは、

毅然としたリカの隙の無い対応に、意気込んで足元すくおうとしていたマスコミの面々は、手も足も出ないまま

無事に記者会見が閉幕したのだった。



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