※お題小説置き場※

□・なみだひとしずく・
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「…とにかく上谷さんに言って勇子君の部屋を用意してもらうから。」

そう言い立ち上がると、新太郎は早足で部屋を後にした。

勇子は黙ってそれを見送る。
そしてその瞳に新太郎がいなくなったと同時にぽそりと呟いた。


「…だって…新太郎が心配だったんだよ…。」


それは女の勘というものなのだろうか。

何故だかわからないけれど、新太郎がここに来ると聞いた時、直感したのだ。


―――…傍にいなくては。

…と。
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