歌のプリンス
□飲み過ぎには気を付けて?
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「音也君!昨日新発売のジュースを沢山買ったんですけど、良かったら、放課後僕たちの部屋で飲みませんか?」
那月は新製品や新発売が大好きで、よく美味しそうだと思ったら、大量に買ってきては、みんなで食べよう、飲もう、と言う。
音也はそんな那月にもう、慣れていて、どんな飲み物かも聞かずに、「もちろん!」と答えてしまった。
放課後
「那月〜!翔〜!遊びに来たよ!」
二人の部屋に入ると、レンとマサト、翔と那月がいた。
「遅いぞ!音也!」
翔が顔を赤くしながら文句を言う。
「やぁ、音也!」
レンがいつも以上に機嫌良くこっちを向いている。
隣に座っているマサトの顔は真っ赤かで、片方の手にはジュースの入ったペットボトルを持って、もう片方の手はレンの服をギュッと握っている。
(これか…レンが機嫌いい理由は…)
苦笑いしながらレンに答え、翔の隣に座る。
「音也!お前も飲め!美味いぞ!」
翔はまだ開けていない新しいジュースを音也に手渡す。
「あぁ、うん!あ!そうだ、那月、トキヤは来てないの?」
「来ますよ〜少し遅れるって言ってました。」
那月もニコニコしながら答える。
「そっか、うん…」
ちょっとガッカリ…
飲み始めて30分。
「何か、熱い…」
身体がポカポカし始めたのだ。
「大丈夫ですか?」
那月は膝の上で寝ている翔の頭を撫でながら、聞いて来る。
「うーん、大丈夫」
さらに30分。
「トキヤ〜、うくっ、トキヤは〜」
顔を真っ赤にしながら、泣き始める音也。
「トキヤぁ〜トキヤぁあ〜!!」
音也ふわぁーっと泣き始めた。
部屋ではもう、レンと那月しか飲んでいなかった。
「音也〜、呼んでも来ないよー」
レンも酔っているらしく、寝ているマサトを抱き締めながら、ぐだぐだと話す。
「うーっ!来るもん!トキヤは、来るもん!」
音也はふらふらとドアに向かい、おもっいっきり、ドアを開けた。
「うわっ!」
トキヤがそこにいた。
「トキヤぁあー!へへっ、トキヤだぁー!」
「音也……ん?お酒の匂いがしますね、那月、どういうことですか?」
「ははっ、新発「分かりました」」
「イッチー、も飲むかい?」
「レン、あなたまで……そこの二人はもう、ダメですね。」
「おいし「失礼します」」
トキヤは那月話す余裕も与えず、音也を連れて部屋の戻った。