歌のプリンス
□ちょっとだけ
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放課後
「マサー!どこ行くの?」
音也があせあせと教科書を片付ける。
「あ、いや、別に」
マサトは曖昧に返事をする。
「そお?良かったら、この後一緒にサッカーしない?」
音也はニコニコと笑いながら言う。
「そうだな、サッカーは久しくやっていないからな」
「よし」
音也がガッツポーズをする。
「翔もやるのか?」
「うん、あとトキヤとナツキも」
「………神宮寺は?」
マサトが期待気に聞く。
「それがさ「オレはいいよ」って」
見事にレンのモノマネをする。
「そうか」
落胆した事がバレバレな声で言う。
「もう一度誘おうか?」
そんなマサトを見た音也は申し訳なさそうに言う。
「いや、ヘーキだ」
その後五人は夕食前ギリギリまでサッカーをした。
「ただいま」
マサトは久しぶりに運動した為力が入らずフラフラだ。
「おかえり」
レンは返事はするもの振り返る事もなく本を読んでいる。
柄にもなくムッとしたマサトだが、特に何も言わず服を着替え始める。