歌のプリンス

□真斗君の悩み
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自分の目頭が熱くなって来たのが分かる。
「聖川⁇」
神宮寺の声が凄く近いとこらから聞こえる、多分俺の目の前にいるのだろう。
「どうした⁇」
神宮寺は俺のことを心配してくれているのだろうか?少しくらい期
待してもいいだろうか?
ブブブブっ、ブブブブっ
「もしもし、あ、ルイちゃん‼うん、ヘーキだよ。今そっちに向かうよ。」
神宮寺の少し嬉しそうな声がする。
「聖川、わりー、俺出かけて来
る。夜には帰るからそれまでにさっきの所考えといてくれよ。」
俺は俯いたままギュッと服の裾を掴んで弱々しく頷いた。ドアの閉まる音が聞こえた途端涙がぶわっと溢れてきた、いけないとわかっているけど止められない。改めて感じる、自分が神宮寺を好きで好きでたまらない事を…

神宮寺側
実は最近無意識に聖川の事を考えている時がある。ここ数日は特に激しい、しかもよくない事ばかりだ。俺はどうしたんだ?

「レン様〜」
レディの声が聞こえる。やはりレディの声はいい、聞いていて嫌な
気持ちにはならない。
「レディ〜遅れてゴメン」
満面の笑顔で迎えてくれる彼女は多分俺のことが好きなんだろう。だけど俺は多分…聖川が…
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