月夜のwizard vampire
□Final Chapter
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その後、宴は長く続いた。みんな俺らを祝福して、歌い踊り騒いだ。
そして式後。俺は、ショウと一緒にショウの父親と母親の墓へとやってきた。
ショウ「父上。母上。今日……俺は、ようやく愛する人と結ばれました。見ていますか……?これでようやく智と王座につけます……」
智「……」
……思えば、最初の頃……ずっとここにきて絶望していたっけ。会社から捨てられて、わけのわからないこの場所でショウに求婚されて……それで、ずっとショウが嫌いだった。
でも、今は幸せだ。そして、ショウのことも……大好きだ。
結局ここへきて、俺は幸せだったのかもね。
ショウ「智。」
智「なあに?」
ショウが優しく俺を抱きしめる。
ショウ「……ごめんな。マサキからお前を守れなくて……怖かっただろ。」
智「ううん、もう平気……ショウに会えたし、ショウとくっつけて……俺、今すごく幸せだよ。」
ショウ「……ふふ、ならよかった。」
智「……ね、ショウ。」
ショウ「ん?」
智「もう……俺のこと、離さないでね?俺、ショウが好きだから……ずっと俺のそばにいてくれる?」
ショウが俺を離す。そのままにこりと笑って、口を開いた。
ショウ「もちろん。ずっと……いや、永遠に智のそばにいる。誓うよ。」
智「ショウ……」
ショウ「智……大好き。愛してる。」
そして……俺らはもう一度キスを交わした。
−満月の夜に、海に一隻の輝く船が停泊していた。それに乗ると幸せの国で幸せに暮らせる。
そんな嘘みたいなお伽話。
その先で待っていたのは……
"幸福"
そんな、かけがえのないものでした。
〜END〜