月夜のwizard vampire
□8.真相
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俺は再びあのペンダントを首にかけ、ふたりの後を追って城の裏庭へと急いだ。
祭壇へ続く結界階段の前には、ふたりの兵が立っていた。カズの足が止まる。
カズナリ「……リフラーナの兵だ。マサキが立たせたんだな……」
智「ジュン……カズ……」
ジュン「大丈夫だ、智。きっとばれねえよ。」
ジュンはそう言うと、カズと一緒に兵の元へ向かった。
兵1「ああ、カズナリ殿。まだ行かれてなかったのですか?」
カズナリ「ちょっとした用で、ウォームの国に行っていたんだ。ああ、こいつはショウ王子の執事。グラーン国へ行った帰りらしくて……さっき、そこで会ったんだ。通してほしい。」
兵2「わ、わかりました。あ、でも……カズナリ殿、ジュン殿。少し目をつむっていてください。」
カズナリ「?こうでいいか?」
すると、兵のひとりがゆっくりと口を開いた。
兵2「"Flush"!」
すると、まばゆい光が目の前でたかれた。その瞬間−
−パキ……ン−
智「え?」
かけていたペンダントは粉々に砕け、俺の姿はみるみるうちにあらわになってしまった……