星の輝きと僕等の青春

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隆文side



「美月っ!!!!」

そう叫んだ部長の顔が、
今まで見たことが無い位
必死だった。


あぁ、部長にとって美月は、
掛け替えのない存在なんだ。

そう改めて実感させられた。






















最初、美月に会った時は、
柄にもなく彼女の笑顔に心打たれた。

優しくて、明るくて、
とても可憐な女の子。

そんな言葉がぴったりなやつだった。



白鳥や小熊、俺ともすぐに馴染んだ。

あいつと一緒に居る時間は、楽しくて
好きだった。

いつの間にかあいつの事目で追ったり、
そういう自分に気付く。


想いは加速し、
止まることを知らなかった。



まぁ、簡潔に言えば、
あいつにベタ惚れしちまったって事だ。



でも、俺と美月はまだ1週間の付き合いだ。


だから美月は、俺の事を君付けにする。

『隆文君!』


そう呼ばれる度に、
嬉しさと虚しさが俺の心を支配するんだ。






って、何を考えてんだ俺は。


今は緊急事態なのに。





「犬飼君、行こう!」

部長に言われてハッとする。


「っ、はい!」

















俺達は、星月先生の所に向かうと同時に、色んな奴に美月が見つかった、
と連絡をしていた。










「大丈夫だ。特に目立った外傷は無い。」
その言葉を聞いて、酷く安心する。






あぁ、取り敢えず、あいつが無事で良かった。









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