星の輝きと僕等の青春

□05star
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食堂に着くや否や、
突き刺さるほどの視線が向けられた。


「美月!、と…玖珂城くん、」

「お久しぶりです、金久保さん」

「誉、おはよう。」





「これからご飯?」

「うん。一緒に食べる?」

「じゃあ、ご一緒させてもらおうかな」












砂尋、夜尋、私は、朝ご飯を取ってきてから誉の待つテーブルへ戻った。


「いただきます。」



「誉、昨日はありがとね、」

「え?」

「私を見つけてくれたの、
誉なんでしょ?琥太朗先生から聞いたよ」
「ふふ、そうだったんだ。
じゃあ、どういたしまして」


ふと砂尋、夜尋を見ると、
砂尋は誉を睨んでて、
夜尋はそれを見て苦笑い。

そんな夜尋を見て、私は錫也君を
思い出した。

雰囲気とか似てるなぁ…





「あっ、美月ちゃん!」

鈴を鳴らしたような声が、私の鼓膜を振動させる。


「月子ちゃんっ!」

後ろには、錫也君と羊君と哉太君。

「良かった、無事だったんだね!美月!」

私を視界に入れた羊君は、私のもとまで走ってきて、

抱きつく…


寸前で止まった。

「やめろ。
これ以上美月に近づくな、触るな。」


砂尋が、羊君と私の間に立ち塞がった。



「おい、砂尋!」

夜尋が止めにかかる。


「すみません、砂尋はこういう奴なんで」

そう言いながら、偽物の笑顔を顔に張り付ける夜尋。

私はあの笑顔が嫌い。
もはやあれは笑顔とはいえない。

あんな笑い方をするのは、
2人しかいない。

夜尋と、
颯斗君。

彼も時々ああいう笑い方をする。

それが凄く気に入らない。

でも、そんなことは絶対言わない。

今は言う時期じゃない。




「こいつ、誰?」

「玖珂城砂尋。私の…」

「護衛役だ。」

「「「え?」」」

「ち、違うよ、私の友達。」

「は?何でそうなるんだよ」

「いいから砂尋は黙ってて!」

「僕は玖珂城夜尋といいます。
砂尋の双子の弟です。」

「ま、まぁ兎に角、仲良くしてあげて!」

「何でそんなの美月に言われないといけないんだ?
俺は仲良くなる気は更々ないんでな」

「おい、砂尋!やめろ、」


「生憎、僕も君と仲良くする気は
皆無だよ。気が合うね」

「羊!やめろって!」

何で?何で喧嘩しちゃうのよ、
何で?
「っ〜〜!」
私は食堂を飛び出した。


「「美月!」」


夜尋と錫也君の声が聞こえたけど、
それも無視して、
走り去っていった。




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