暗闇のその先には

□第1章
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五月蝿い目覚ましの音が、
新居に響いた。
「んん…」
今日から、初まる学校生活に、
胸がわくわくしていた。

ベッドから起きて、制服に手をかけ、
真新しい制服にゆっくりと袖を通した。

ふと、時計を見れば、もう、予定の登校時間を過ぎている。

「わっ時間無いじゃん!」
そう言って、急いで身支度をして、足早に部屋を出た。


「行ってきます!」




〜理事長室〜
「〜という事なんだが、頼めるか?
鏡夜君」
「はい、分かりました。では、失礼します。」
扉が閉まり、部屋に残された男はつぶやくように言った。
「上手くやってくれると良いんだがな」


〜1ーA〜
「ハルヒ。つまんないんだけど」
「ハルヒ。暇なんだけど」
「何で自分に言うのさ。
それに自分は暇じゃないんだけど。」

「「見れば分かるよ」」
「…。」
「「それより、さっきから何してんのさ」」
「うるさいなぁ」
「「なにか?」」
「別に。今は転入生のための紹介文を書いてるの。」

「転入生?」
「紹介文?」
「そう。知らなかったの?」
「うん。」
「興味無かったし。」

「あっそう」
ハルヒが言った途端に、チャイムが鳴る。

その途端、担任の先生と1人の男子生徒が教室に入ってきた。
「お静かに。今日は転入生の特待生を
紹介します。」

「聖蘭 奏です。
宜しくお願いします。」


「奏…?」
ハルヒは目を丸くしながら呟く。


ハルヒが驚いているのを、光と馨は
初めて目撃したのだった。
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