第二種兵装、零式限定、空間認識破砕類、天照系、陽絶奏。
日本刀型の刀剣類で、史上最強の近接戦闘用の兵装。
刃渡り1m30cm程で刃の側面においても通常の1.2倍の幅広さを持つ。
幅が広いのは、魔術サーキットが通常の刀剣と較べ10倍刻まれている為。また、起動された魔術の反動に耐え切る為の設計からである。核には黒き宝石、魔術演算機ーアンサラーが埋め込まれている。

魔術サーキット
人が魔術と言われる一見常識を逸していると思われる行為を使用する際の道。
道と同時に魔術を使う人間の入力(魔術の論理式や言魂)を倍増する役目をもつ。
人間にも魔術サーキットは備わっており、古代中国では気脈とも言われるものであり、ごく一部の人間でこれが異常発達した場合、魔術を行使する事が可能となる。そうした先天性魔術士を錬術士(アーキテクトリィ)と呼ぶ
しかし、現代化学・医学では人為的に魔術を使えるようにサーキットを強化する方法が存在し、軍などは後者の魔術を使う者、人工的な魔術士は昂術士(エーテルクラスター略称E.C.)と呼ばれる者達が多く在籍している。

魔術
サーキットを持つ者と発生させる為の媒体が起こす現象。
媒体は魔術回路が埋め込められている物であれば、小石一つと魔術士だけで魔術は発生する。
回路が発生させるものは虚数領域における相対性理論の二重反転。
そこに在ると言う意識をまずサーキットを利用し、回路を起動、入力された意識を回路は虚数に変換し、指定された空間・座標へ演算をかける。そうする事で虚数による相対性理論に従いエネルギーが発生するが、そのエネルギーを逆転した虚数による演算で働き掛ける。この間、質量保存の法則とエントロピー増大の法則が互いに互いを否定し合う。ゼロの場に熱量が生まれ、不安定な数値が変動させる熱量によって空間が歪み、質量が変動し、確かな熱量と質量が存在するのに、その空間には実世界での変動と虚数領域での変動が存在する事になる。しかし、両者は同座標に在る為、熱量と質量の保存法則は対消滅することが困難になる。
その結果、虚数領域と実世界でのエネルギーゼロは、世界に矛盾を問い掛け、矛盾を正そうとする世界に魔術(意識の形)と言う定義を矛盾へと介入させ、正しい情報として魔術の理論を数式として完成させる。
そうすることで魔術はエネルギーを有機物、無機物かかわらず、物理現象に発揮するようになった。

この理論をテフィラス理論といい、魔術の開発者、産みの親とも言われるテフィラス・グロマース(完成時23歳)から名を取られた。

彼女が理論の構想を完成させたのは20歳の時、フィラデルフィアの大学に通っていたときである。
幼少から天才とされた彼女が完成させた最後の理論であり、彼女は魔術の最後の証明実験後二年後25歳という若さで亡くなる。
原因は不明とされ、多くの憶測が飛び交ったが、結局真実はわからず仕舞いであった。

それが今から30年前の出来事である。

あれからは色々な事が起こった。
彼女が持っていた魔術に関する利権は誰にでも開放されるよう、と言う彼女の願いとは裏腹に大国はこれを欲し、開発がされたフィラデルフィアは反対。その他各国も意見が割れ、第三次世界大戦に突入。

2154年開戦となり、血みどろの戦いが始まる。核ミサイルや大陸弾道ミサイルなどは、全て敵国に届く事なく迎撃衛星により落とされてしまう為、必然的に旧時代のような大戦が繰り広げられた。
その時、日本を始め、先進国の国々は試作段階であった昂術士(E.C.)を実戦投入する。もちろん元々魔術士の素質のあったものには老若男女とわず、戦場に借り出された。

その際、非倫理的な実験などは幾多に展開され、その結果、多くの兵器が開発された。
そうした事が繰り返えされ、大戦は泥沼化して行く。地球の人口が90憶人とも言われたが、大戦が終える2160年には10憶人となり、なし崩しで勝利者なき、終戦を迎える。
地球の自然資源は枯れ果てていた為、中には無駄使いが亡くなると喜ぶ者がいた。
既に北極と南極は発見当時から面積は1/4となり海面は30cmも上昇し水没した国や都市、街なども少なくない。

自然資源は全て魔術理論を利用した生成機を利用し開発がされ、電気などは太陽、地熱、水力、風力と言われるフリーエネルギーを使用する事で解決。
原子力、火力はリスクと資源の問題から2100年で停止される。しかし、核開発は進み兵器に特化する事になるが、ステルス弾道ミサイルであろうと迎撃してしまうサテライト砲撃衛星を各国が保有している為、最終的にはただの牽制にしかなら無くなった。

一方で、特殊な魔術士が完成する。それは魔術回路自体を体内に埋め込み、媒体を必要としない魔術士(無形術士、ディアブロス)である。彼らは脳内に回路を持ち、身体にサーキットを持つファンタジーの魔術士を体現することに成功するが魔術は多大な情報を必要とする為、情報伝達行うシナプスが焼き切れ、最悪初期起動の段階で廃人になるケースが見られた。
廃人の内訳はアーキテクトリィが二割に対し、E.C.が八割と言うものでアーキテクトリィは若干、なんらかの抗体性を持つものと思われる。
しかし、抗体性を持つアーキテクトリィでさえ、埋め込んでからの寿命は3年から5年、最長の五年に至っては全く魔術を使用しなかった場合であり、ディアブロスとしての価値は無いに等しい。
またE.C.のディアブロスの寿命は半年から二年、こちらも最長の二年は魔術の使用をしなかった場合である。

人口が半分以下となった事をいい事に、一部の人々以外は一気に都市部に集まった。
一部の都市ではサラダボール化した人口により区画が区切られ、市民権などがランク付けされ、多くの都市がセントラル1st、2nd、3rd、4thに分けられ、上位になると広さや環境が整えられた地域となり最下位4thとなると完全なスラムと化していた。
それは日本も例外ではなく、その煽りを受け、姿を変えた。

魔術回路
デバイスとなるものに組み込まれている事が多い。基本的に形状は八面体の宝石のような、透き通る銃やナイフなどの柄部分などに埋め込んである。

前述したように魔術に必要な演算を行う。回路といっても機械的というよりも結晶的な回路で成り立っている。一つの演算機のサイズが既に分子レベルの為、化学物質のような六角形の演算機が幾重にも連結し、形作る。特化系統や演算速度と虚数領域構築変動系数(魔術に必要な空間変動を行う為の虚数領域を構築させる値が大きいほど高密度な意識の集中が可能。つまり威力や効果有効範囲が広がる。)などにより回路は複雑化し、色などが変わる。また色から得られる情報で魔術回路の明度が高い程高レベルの演算が可能。例外として、漆黒の魔術回路が確認されている。

確認されている中で、アーキテクトリィの素質を持つ者は古くから騎士や魔術士など、特殊な家系の者が多く、その他、民族的な因果は見られない。
もっともデバイスの形として、適していると思われるものは刀剣と考えられる。直線的にサーキットを長く取れる事がその由縁と考えられる。
サーキットは直線的であれば直列的な接続が得られ、魔術の効果をより効率よく引き出す事ができる。銃身の長い特殊な銃器なども例外的にこの効果を得ることができる。

世界は表向きは平和を謡い、裏では魔術士を使い情報戦が繰り返される。

軍はE.C.の生成方法を知りながら、デザイナーチルドレンによるアーキテクトリィを生み出す方法を編み出す。個体能力として、アーキテクトリィは潜在能力が高い可能性が高く、E.C.が高い能力を発揮する可能性は低く、平均的な魔術士が多いとされる。しかし、多いとされるだけであり中には特殊にアーキテクトリィを凌ぐ能力を保持するE.C.も存在する。

潜在能力でアーキテクトリィを凌ぐ能力を持つE.C.が生まれる確率は約2%また、E.C.の夫婦の元にアヤーキテクトリィの素質を持つ子供が生まれる可能性は机上論では存在するが、現在確認はされていない。
特殊兵装、甲殻ゴーストシェル管理型 山茶花
魔術を防御に使う魔術デバイス、軽量型の高密度に設計されたチタンカーバイトを無限生成し使い捨ての装甲を発生させる。
ゴーストシェルとは、不可視にする事が可能なバリアジャケット、不可視化は”見える”と定義されている物に魔術によって”見えない”と再定義する。定義されたものには視覚は機能する事はない。
しかし、不可視化された定義は肉体強化の基本魔術である視覚強化に対し効果を発する事ができない。
その短所を打ち消したのが、この山茶花である。視覚強化は”見えない”ものを見えるように定義改ざんを行うが、山茶花は”見えるものは無い”と定義している為、魔術効果が上を行く山茶花が優先される。

基本的に魔術は世界のコトワリに定義と言う形で発動が認められる。

つまり、演算が行われる座標とは効果と言う定義を弾き出す場所。定義とは更に上ゆく強制力のある情報定義、つまり高い演算力のあるサーキットや魔術回路が強いとされるのはここに由来する。

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