夢小説

□あなたらしい
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鉄平の家に泊まるからおやつを買いにコンビニへ行った帰り

寒いため、吐く息が白く私は手をポケットにつっこんでコンビニの袋を持った鉄平の隣を歩く




「紬〜、寒いから手ぇ繋ごう」

「はいはい」




そう言われ、私はポケットから寒い冬でかじかんだ右手を差し出すと
鉄平は大きな左手で包みこんでくれた

本当におっきい手
冷たくなっていた手が、鉄平の熱でじんわり温かくなっていく



「鉄平の手温かいじゃん」

「えー、そうかなぁ?」




しらばっくれるのはこいつの得意分野

でも、やっぱり嬉しい




「鉄平」

「ん〜?」

「明日、卒業式だね」

「そうだな〜。紬は就職で俺は大学だから、なかなか会えなくなっちまうなぁ」




そうなのだ
それが寂しくて、私は今日鉄平の家に泊まる事にしたのだ

私は繋いでいる手を眺める




「鉄平はさ、寂しくない?」




うつむきながら鉄平に聞くと
鉄平は「んー…」と空を見上げて




「すっげー寂しいよ。
もしかしたら、どっかの知らねー男が紬を連れ去って行くんじゃねぇかって考えちまう」

「あはは、それは無いから安心してよ」

「いや、わからんぞ。
か弱い紬を無理矢理ベッドに押したっ」

「それはお前だっ!!!!」



前に鉄平とそんな事があったので、私は鉄平の脇腹にグーパンチをお見舞いすると「ぐへっ!?」と悲鳴をあげる


けど、繋いでいる手は離さない

















【あなたらしい】








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