夢小説

□あなたらしい
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「高校三年間なんて、あっという間だったね」

「そうだな」




隣を歩く鉄平は、私の歩幅に遇わせて遅くしてくれてる

そんなさりげない優しさは鉄平らしい




「このまま付き合ったら
俺が大学卒業したら結婚して…」

「え、結婚するの?」

「え!?しないのか!?」




びっくりした顔で私の顔を見る鉄平

何をさらりと言って……
嬉しいけど



「ほんで、子供は最初は男の子。
そんでバスケ教えるんだ」

「うん」



私は、空を見上げながら話す鉄平に
照れ臭くて反対にうつむきながら繋いでいる手を見ながら話を聞く



「ほんで、次は女の子!紬似の可愛い子供。ままごととしたいなぁ。そしてマイホーム買って」

「うん」

「近所の公園で、子供とバスケすんだ。
あ!家の庭に小さいバスケコート作るのもいいな。んで、紬は小さな女の子を縁側で抱っこしながら
俺と男の子がバスケしてるのを笑って見てる」

「うん、…………うん」





私は、鉄平の話を目を閉じて想像する

温かい家庭


鉄平がいて、私がいて
未来の子供たち



「鉄平にしては、素敵な将来像だね」

「だからさ、紬」

「ん?」



突然歩みを止めて立ち止まり
鉄平は振り返って、私を真剣な眼差しで見てくる




「だから、………
だから俺と結婚して」

「え……………!?」




満天の星が輝く寒空の下
私と鉄平はただただ見つめあった


だって、鉄平………

今………







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