BLACK BIRD

□落ち着け荒ぶるな
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…ここどこだっけ。

一年ぶりに来たもんだから忘れて当然だよね、うん。

そう信じたい。現実逃避万歳。

「「氷帝!氷帝!氷帝!氷帝!」」

…なんだろう、この痛々しいコール。

近くにコートがあるのか。でもどっちだろ。

跡「破滅への輪舞曲だ!!」

お前だったのかよ。

するとどこからか遠いところから声がしてきた。

一「浮気か」

なんでやねん。なにがやねん。

財「何で俺までこないな山奥に」

誰かわからへんけどご愁傷様。

でも聞いたことある声。

ここは聖歌ちゃんが勇気を振り絞ってきいてみよう。

合宿の平和のためにも。

『侵入者かな?』

一「なんでそないなるねん。俺は小春を見に来てん」

財「それ侵入者ですやん」

『たしか君たちひとなんとか君と財前くんだよね。』

一「一氏やっちゅーねん。てかなんで知ってるねん。」

『いやまぁいろいろありまして?』

財「…うさん」

『ん?』

財「黒鳥さん?」

『え、そうだけど。え、まさか』

財「そのまさかッスわ」

『Wow!ぜんざいP!初めまして!てかどうしてばれたし』

財「そんなんいっつも生放送聞いとりますしわかりますわ」

『まじか。じゃあ一氏くんとぜんざいPは侵入したこと黙っとくよ☆』

一「…もしかして、高校生でしたか」

あ、またこの展開。

『うん。高2』

一「…すんません」

『あ、うん。いつものことだから』

財「俺もすみません」

『いやいいよ。全然』

一「…内心ショックですよね?」

『…いぇす』

泣きたいよ。

『許す代わりに…』

一財「?」



『ふたりとも合宿強制参加ね』
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