+シキガミショウセツ+ お題編

□ひとつの約束 (短文)
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それは、とある日の事

「は?」
俺が今いるのは、月子が入院している病院の一室 入院している月子を訪ねている所だ
……まぁ、そんなことは置いといて……
「祭りに行きたい?」
「うん もうすぐ夏祭りがあるんだって」
にこり、と月子はいう
「駄目だ」
俺は即答で返す
途端に月子は悲しそうな顔になる
そんな月子をみて、言い訳の様に、俺は言葉を続ける
「そりゃあ…連れて行ってやりたいけど、火傷するだろ……日に当たると」
「大丈夫だよ ちょっとだけだからっ ねっ? お願い お祭り行きたいな」
負けじと食いついてくる月子に圧倒されて
「……わかったよ」
俺の方が折れた
「やった〜 ありがと、コウ」
本当に嬉しそうな顔をする月子をみて、つられて俺も嬉しくなる
「ただし、出掛けるのは、30分だけだからな」
忘れないうちに、俺は念を押した
「うん」
月子は笑顔で頷く

それは

とある日の

一つの約束
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