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□ブン太の心霊写真
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そんなこんなで、部屋の床全部が五年ぶり(!)に姿を現したころ。
ブ「璢唖っー」
玄関で声がした。
え?あれはブン太?な、なんでブン太が……。
母「あらあら、ブン太くん。おはよう」
お母さんが玄関に飛び出していく気配がする。
ブ「おはようございまーす。璢唖います? 一緒に学校行こうかと思って、迎えにきました」
母「ま、まぁっ、そうなの!ほ、本当に今日は何て素晴らしい……」
まぁた、泣いてる。
何か勘違いしてるよー絶対。
てか、そんなに感動すんな。
「ブン太が来たのか」
『みたいね。でも一緒に行きたくない』
「そう言わないで行ってあげなよ。俺も一緒だけど。それにあんまり友達とかと登校とかしたことないだろ」
なんで、んなことあんたが知ってんの。
ええ、ええ、確かに友達と一緒に登校したことなんて、あんまりないですよ。
でもね、ウチはそんなこと全然気にしてないし。
朝っぱらから「××君がこの頃冷たいの」とか「この、靴可愛くない?」「うん可愛い!何処で買ったの?」「ひ・み・つ」とか、喋るのウザくない?
「ふふ、璢唖って、意外と性格悪いよね」
あんたに言われたくないね。
母「さ、さ、まだ時間も早いしちょっとあがっていきなよ」
お母さんの弾んだ声が階段から聞こえてくる。
それを追いかけるように、ブン太の足音と声が続く。
勝手にあげんな。
ブ「一、二、三、四……十一、十二、十三っと」
ドアの向こうでブン太の声がやんだ。
ドアが開く。と思ったら、開かなかった。
ブ「一、二、三、四……」
ブン太の声と足音が遠ざかっていく。
あれ?帰るんだ?
*