゚・。+☆+。・゚黒魔女゚・。+☆+。・゚

□ファション無用
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「ふふっ、やれるもんならやってみなよ。叩き潰してあげるから。それよりアンドレア十字じゃなかったら何であんなポーズとったんだい?」


『あれはただ、明日も明後日もまだ小遣いはもらえませんって意味』


「そ、そうか……」



綺麗な顔がホッとしてる。ホントにビビッたんだね。



「で、いつもらえるんだ?」


『来週かな。でも五千円だよ』


「じゃあ、その五千円で弁償してよ」


『無理。来月買いたいものいっぱいあるし、それに五千円で革のコートが買えるわけないでしょ』


「……じゃあ、いつ買えるんだ?」


『さぁ?こんなぶ厚い革のコートは十万くらいするだろうから、十万÷五千円で……早くても二十ヵ月後だね』



さりげなーく言ったんだけど、幸村の顔がみるみる黒い笑に変わった。



「それじゃ、一年と八ヵ月後ってことじゃないか」


『計算早いね』


「ふざけるな」


『怒んないでよ。弁償するつもりはあるけどお金がないだけでしょ。お金ができるまで待って』


「…………」



ウチのまとまりのある理屈に、幸村は言葉につまった。ざまあっ。
というのは顔に出さずウチはまた箒で掃き始めた。
で、一通り掃除が済んだころ。



「この家で一番お金持ってるのは誰?」



幸村がウチに聞いてきた。
ははぁ、ウチを諦めて別の人に買ってもらおうって気ねー。
ま、いいか。ウチの借金が消えるなら誰にでも勝手に魔法かけちゃってくださーい。



『お母さんじゃん。お金の管理はお母さんがしてるし』


「そうか、お母さんか……」



幸村は、妙に納得したように頷いてる。



『あ、もう七時すぎてる!テレビ見てこよ』


「……ああ」



幸村は生返事をした。
何か変な感じ。ま、でもいいか。
朝からテレビを見ていいのは、日曜日だけなんだから。好きなようにさせてもらおっと。







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