03/07の日記

18:30
剣が君 for S―総評―。
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『剣が君 for S』、遅くなりましたが最後は総評です。

【ストーリー総評】
見事に完敗いたしました……!!
ものすごく評価の高い作品だからこそ、合わなかった時の落胆は激しいだろうと思って少しの期待で進めていったのですが、
初っ端の共通の時点で勝ち確でしたね、面白すぎて進める手が止まらないまでいきました(笑)
偽の花嫁行列としてヒロインが参加し、共に旅をする護衛たちと絆を深めていく物語から入り、
この時点ではまだ彼らと知り合って徐々に仲良くなっていく過程を描いている上に、どうやらただの花嫁行列ではないことがわかってく、というかんじで進んでいきます。
しかし、個別に入ったら彼らと再会し、そこからさらなる絆を深めていく過程がものすごく丁寧で、
気付けばヒロインと一緒になって彼ら攻略キャラたちの意志を尊重し、でも傍にいたいという気持ちも芽生えてきて引き込む力が本当にすごいシナリオだなと思いました。
剣ルートはどちらかというと切なめなテイストで描かれており、幸せになれるエンディングもあれば、
彼らが道を貫いた結果離れ離れになってしまったり死んでしまうエンディングもあって、一概にこのルートはバッドエンドだとは言い切れない構成になっていました。
君ルートはヒロインと共に生きる道を選んだ結果、彼らにとってもヒロインにとっても、幸せになれる未来が見えるような構成になっております。
ですが、こちらも悲しい結末を迎えてしまうこともあって、剣ルートと同様に一概にハッピーエンドだとは言い切れないんだなと思いました。
どちらのルートを選んでも、人によっては幸せでもそうじゃない場合もある、ということがわかって、
今までのハッピーエンド・バッドエンドに向かうルートの括りとは違ったタイプだったのですごく新鮮に楽しめました。
本編とその後日談、そして百夜綴りとプレイしていった結果、百夜綴りまでプレイして初めてこの作品が完結したんだなと思いました。
というか、百夜綴りまで余すところなくプレイしないと全貌が見えない仕様となっているので、Switch版を選んで良かったなと純粋に思いましたね(笑)
各攻略キャラたちの物語だけでなく、サブキャラたちの物語まで無駄のないシナリオ構成となっているので、
長いからと諦めないでほしい、全部見ないともったいないです、この作品は……!!
作品は違うのですが、『薄桜鬼』と少しだけ似通った切なさのある物語になっているので、たぶん『薄桜鬼』が好きな人は絶対にハマれる作品だと思います!!
あと『ブラウル』プレイ済みというだけでこんなことを言うのも何なのですが、Rejet作品にしては誰でも手を出しやすい作品だと思うし、
たぶんですがRejet作品らしさのあるメリバでもそこまでパンチが効いたものでもないので、すごくすごくオススメしやすい作品でした!
『剣が君』、気になっている方は是非、強く強くオススメするのでプレイしてみてください!!

【香夜】
ごく普通の町娘が、いきなり大事なお役目を任されちゃってさあ大変!!な状況にもかかわらず、
震えながらもしっかり気丈に振舞っていて本当に立派な子だと思いました!
香夜ちゃんはただただ巻き込まれただけなのですが、それでも自分が関わってはいけない、それ以上のことは詮索しない、
とちゃんと領分をわきまえている子だからこそものすごく好感の持てる女の子でした。
まあそれでも巻き込まれることになっていくんですが、その時は自分のできる範囲で攻略キャラたちを助けたいと思っていける子なので、
逞しくもあり頼もしくもあり、プレイしていて本当にノーストレスでできたのは香夜ちゃんのおかげですらあります!
攻略キャラたちが危険な道だとしてもどうしても行かなきゃいけない、それを無理に止めることはせず、送り出してくれる気丈さもありながら、
彼らを止めたくなってしまうし一緒に生きてほしいと願ってしまうといった香夜ちゃんの気持ちも痛いほどわかるからこそ、常に寄り添うことのできたヒロインでした。
彼に生きていてほしかった、と泣き崩れてしまう香夜ちゃんを見てこっちも大号泣するくらいに……。
一緒に笑いあえるエンディングを迎えた時は、本当に幸せの涙が溢れちゃいましたね。
香夜ちゃんが幸せならそれでいい、とも思ってしまうのですが、やっぱり笑顔で幸せそうに暮らしていってほしいなと思います。

【システム・ED】
★システム★
システムに関しては、ほぼノーストレスで進められました。
ただ、ジャンプ機能があるにもかかわらず未読も飛ばしてしまうので、そこは使わない方が無難かと思います。
設定画面ではスキップ速度の変更ができる部分はなかったのですが、なくても爆速スキップなので特に問題はなかったです。

★ED★
本編、『剣が君 for V』に関しては各ルートエンディングが4つ存在しています。

・剣ルート
荒魂(あらみたま)エンド 青の勾玉
奇魂(くしみたま)エンド 緑の勾玉

・君ルート
和魂(にぎみたま)エンド 赤の勾玉
幸魂(さちみたま)エンド 黄色の勾玉

ゲームオーバー等はなく、選択肢を選んだ際の勾玉の色で判断していけば普通にエンディングにはたどり着けると思います。
ルートの分岐に関しては、各色の勾玉の量で分岐されていきます。
『剣が君 百夜綴り』の方は最初から選べる書を開放していけば徐々に開放されていくので、順番に好きなように読んでいただければ大丈夫です。
ただ、各書で集められるしおりを各キャラ10枚ずつ集めていかないと、彼らの物語が開放されないのであしからず。
ちなみに【天竺葵の書】から【江戸菊の書】まで見終えると、おまけとして【百日草の書】というものが開放されます。
最後のスチルはそこで開放されます!

【プレイ時間】
本編に関しては、共通も合わせて7〜8時間。
個別のみだと4〜5時間くらいのプレイ時間だったかと思います。
百夜綴りの方は書ごとでまた違うのですが、各キャラだけだとだいたい4時間前後かなと。
全編通すと膨大な時間だと思うので、計算していませんが、できれば全編諦めずにプレイしていただきたい……!!

【攻略順】
今回の作品は以下でプレイしました。

・剣が君 for V
九十九丸

鷺原左京
鈴懸
黒羽実彰


・剣が君 百夜綴り
鈴懸
黒羽実彰

九十九丸
鷺原左京


誰から行こうか迷っていたというのもあるのですが、特に攻略制限もないようなのでわりと好き勝手に行きました(笑)
まず本編の方なんですが、初手の九十九丸は物語の全体把握目的で挑みました。
次に気になっていたのが螢だったのでそのまま螢へと進み、左京さんも気になっていたので次に左京さん。
鈴懸は正直に言うとあまり興味がなかったので後回しになってしまったのですが、一番酷いのが鈴懸の途中で実彰さんの存在を思い出して、
次は実彰さんにしようと……ファンの方々には申し訳ない理由でこの順でした、実彰さん。
で、縁さんは徳川の人間かな〜という勝手な想像から最後の方に回した、という経緯でこうなりました!
百夜綴りの方は、今度は大きく順番を入れ替えてみようと思って初手は把握目的で鈴懸にしました。
実彰さんはまた忘れるといけないからと実彰さんを次に選び、その次に気になっていた螢をと。
九十九丸、左京さん、縁さんは前作でのシナリオが特に好きだったというのもあって、この3人、あみだくじを使って誰に挑むか決めた結果、最初は九十九丸。
最後は左京さんと縁さんで迷って左京さんを選び、結果として前作に引き続きラストは縁さんと相成った、という経緯でした。
私にしては珍しく、気になっていたキャラから突撃した攻略順となりましたが、制限がないというのもあるし、
特に真相らしい真相もないに等しいので、好きにプレイしていただけたらと思います!

【推しキャラ】
最後は推しなのですが、攻略キャラは全員好きになりました!!
なので、攻略キャラでこの人!というのはいなかったのですが、【江戸菊の書】までプレイした結果、辰影様と神威が推しになりました!
元々、辰影様は百夜を始める前から、縁さんルートで気になりはしていた人だったので、今回の百夜のお話を読んで、
辰影様は辰影様なりに苦しんでいたこともわかったし、縁さんが思っていたように元々八百長を知っていたわけではなかったこと、
辰影様も縁さんの剣の腕前や純粋に剣を振るっていたこと知っていたからこそ父を止められなかったことを深く悔いていたと知って、
本当にこの兄弟はただすれ違っているだけなんだな、と思えたお話でした。
香夜ちゃんを通して、辰影様と縁さんが昔の仲が良かった時のように、少しずつでも歩み寄っていけたらな、と思いましたね。
神威はもう百夜のお話を見て、愛おしくなりました……!!
木霊の声が聞こえなくなってしまった神威が修行の旅をしている最中に、御典異医の玄庵先生に出会って弟子になってから、
香夜ちゃんや鈴懸と出会ってあの事件を起こすまでの想いが語られ、プライドが高すぎただけで神威は本当に医者としての志が高いんだなと思いました。
旅の道中で親子を助けた時、自分が見失っていたものは純粋に人を助けられた時の喜びや助けたいという想いなのだと気づいて、
木霊の声が聞こえるようになった瞬間、号泣でしたね、神威良かったねって……!!
それに、前作でどことなく思っていたのですがたぶん香夜ちゃんを好きだったのかな、と思える発言もサラッと残していったので、
「神威……ッッ!!お前、おまえ……ッッ!!!」と悶えてしまいました(笑)
もうなんか、この2人が香夜ちゃんと一緒になれる世界線はねえのか、とつくづく思う次第です……(遠い目)
なんでサブキャラに落ちるとこうしたジレンマが生まれるのか、甚だ疑問なんですがね、サブキャラに落ちた業か……。
ちなみに、辰影様はもう不動だったのですが、神威をやるまではシグラギか斬鉄かと思っていたんですが、神威が上回ってきまして結果こうなった、というわけです。

さて、ここまでプレイしフルコンプしました、『剣が君 for S』!!
おまけ部分はいくつか残してはいますが(楽しみを奪われたくねえんだ……!)、ここでいったん締めさせていただきます。
次は先日発売した『マツリカの炯―kEi―天命胤異伝』をプレイしていきたいと思います!
それでは、お目通しありがとうございました!

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