04/18の日記

00:42
泡沫のユークロニア―帷―。
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『泡沫のユークロニア』帷、終わりました!

【帷 感想】
2人目は帷に挑みました!
帷は端街に位置する花街の顔役で、反大樹勢力の不知火の首領です。
そんな帷のルートは、不知火が行う「火付け」の意味と凍玻璃を揺るがす、不知火が関与していない「火付け」事件、
そして「泉下」と呼ばれる罪人が送られる場所に蔓延る不治の病「玻璃病」と「怪物(けもの)憑き」の関連性が関わってくる、盛りだくさんなルートでした。
まず、不知火が関与していない火付け事件に関してですが、こちらは不知火が火付けをする理由についても話していきたいと思います。
不知火は反大樹を掲げる勢力として、平民が虐げられる世を変えるということを訴えかけるために、
大樹公の威信は端々まで届いてはいない、ということを知らしめるために火付けを行っていました。
その根底には、泉下の在り方も変えたい、という強い意志があり、帷は首領として不知火を率いていたのです。
そして、火付けには必ず風向き、家屋の中の状態を考慮し、そこにいる人間を傷つけないように万全の対策をとって行っていたのですが、
東五の領区で起こった火災は死者が出なかったものの、被害は大きいものでした。
これを聞きつけた雛菊ちゃんは領区へ急ぎ、そこで帷の姿を発見します。
ですが、帷が自身で「自分じゃない」と告げたことで、これは不知火の仕業じゃないことがわかるのです。
その数日後、今度は帷の領分である花街で大規模な火災が起き、不知火が自身の領分を燃やすのはまず有り得ないことから、
今回の事件の真犯人を突き止めていく、という流れで進んでいきます。
この火災から焼き出されたカラクリ(おそらく淡雪ルートの時と同じカラクリだと思います)を元に、
このカラクリに使った懐中時計を買った人物の足取りを追うため、高価な火種を得るだろう場所に心当たりがあるとして、
帷の案内の下、瓦斯の噴き出す泉下へと降りていきます。
聞き込み調査を続ける彼ら、その時には人物の特定までは至らなかったのですが、ある人物の手引きで朧一派という賊に襲われた際に知り合った朧という男。
その人物に裏切られた彼をきっかけとして、事件が一気に動き出していきます。
朧を唆して雛菊ちゃんを攫い、東五の領区や花街に火をつけたのは、手ぬるい帷の行動にうんざりしていた潮路という男でした。
泉下生まれの彼は同じく泉下生まれの幼い帷とその妹・すず音を拾い、兄妹が暮らしやすいように凍玻璃の戸籍を得て、
顔役や芸妓として生きていける手助けをしてくれた人物で、帷の恩人ともいえる男だったのです。
しかし、彼は泉下生まれという枷に縛られ、泉下もとい平民が対等に意見を言えるような立場にないということに憤りを感じていた、
そしてそれを打開するためには貴族になるしかない、という想いからある人物と取引を行って帷に害を為そうとしていたのです。
そして、その潮路を唆した人物というのが、柳営の宰相・賢木だったのです。
賢木としてはこの凍玻璃を、大樹公を脅かす存在であった不知火の消滅が主な目的であり、さらには泉下に蔓延る玻璃病の治療のために異常なまでの執着を見せていた
松柏先生を殺すことも目的としていた、ということが明らかになっていく、という流れで終息していきました。

「怪物憑き」のことですが、こちらは幻覚作用のある鴉芙蓉という花を乾燥させたもので、強い依存性のある違法薬物のようなものです。
この鴉芙蓉からできた香のことは通称「墨染の香」と呼ばれ、その香を使い続けた者はいずれ言葉や理性を失い、
他者を傷つけたり自傷を行ってしまうようになっていくのです。
これを作中では「怪物憑き」と呼んでいた、ということでした。
で、「玻璃病」に関しては、泉下で蔓延する不治の病で、肺が徐々に硬化していき息がしづらくなって最期は死に至る、という恐ろしい病です。
これに帷も潮路も罹っていて、2人とも末期患者だったのです。
どうしてこれが帷ルートに関わってくるのか、というと、帷の母親は遺伝子上進行が遅く、松柏先生は実験体として母親に目を付けていたのです。
ですが母親が死に、実験に限界を感じていた松柏先生はその遺伝子を受け継いだ帷を意図的に玻璃病に罹らせ、その様子を見ていた、という事実が明らかになっていきました。
しかし、先ほども述べたように帷は末期の玻璃病患者であることから、もう一刻の猶予はない状態、という事実がとても残酷でした。

まあ、マジで玻璃病に関しては「言えよ!!」の一言だったわけですが(笑)
帷ルートは全体的に差別のお話が主立ってくるので、これをどう解決していくかが重要になっているなと感じました。
顔役としても不知火としてもカッコ良さの際立つ帷でしたし、ちょくちょく雛菊ちゃんが帷を「かっこいい」と言うので、
たぶん雛菊ちゃん、単純に帷の顔面が好みなんだな、と微笑ましくなりました(笑)
そんな中でも、帷の過去や雛菊ちゃんと同じ「外の世界への憧れ」を持つ心を知って、少しずつ距離を縮めていく過程がものすごくキュンとして、
帷も帷で雛菊ちゃんに絆されていく様子がわかっていくうちに、こっちまでどんどん帷の魅力に惹かれていきましたね。
事件に関してはもう何というか、思惑の塊で黒幕に一番驚きましたね。
東五や花街の火付けはたぶん潮路だろうな、と予測できており、朧一派を唆したのも裏切ったのも全部わかりやすい理由だったわけですが、
賢木様はさすがにわからんて……あの人普通に理解のある人格者だったじゃん……。
まあ、たぶんですが、賢木様の思惑としては凍玻璃の危険分子を一掃したかったんだろうな、とは思いますが、それにしてはやりすぎだったよ……。
今回のルートでは枸橘(からたち)様のファインプレーがすごかった!!
あ、ちなみに彼は黒鶴の一番偉い人で、枸橘元帥と呼ばれています、初見マジで読めませんでした、ふりがなくれ。爆

さて、次はルート開放されたので露草に参りたいと思います!
依さんはもうちょっと待っててね(誰?)
それでは、お目通しありがとうございました!

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