マギ

□アラジンとアリババ
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アラジンが謎の笛を吹いた!

周囲の人たちはアラジンが出した物体を見て大騒ぎをしていた
「うわーーっ!へびだーーっ!!?」
「(違う…蛇なんかじゃねぇ…あれは伝説の)『おぉ金属器じゃねぇーか』!!?」
アリアか青年か思い浮かべた事を言葉にした
それに青年は驚きアリアの方を向いた
『ならあのチビ迷宮攻略者か……や、違うなもしかしたら……ん?なに見てんだご主人?』
アリアは青年の視線に気づきぶつぶつと言っていた独り言をやめた
「えっ、いや……てかその呼び方やめろよ」
『あ?一応私お前の奴隷だろ』
「俺そーゆーの好きじゃねぇから…」
『あ、じゃあ奴隷じゃねぇんなら鎖外していいか?』
「いいけど、それ外せねぇ」
パキィィィン
青年が外せないだろと言おうとした途中に鎖が弾けとんだ
『はぁー楽になったなった』
「!!?(あんな分厚い鎖が!さっきから思っていたがこの子……それにアイツの金属器。まさかこんなチャンスに巡り会うとは……なんとしても俺の目的のために、まずはコイツらを味方につけてみせるぜ!!」


アリアたちはアリババの案内の元、オアシス都市「チーシ ャン」の屋台巡り兼観光をしながら、 鶏肉を甘辛いソースで絡めて焼いた竹串を持ち歩いていた
「いやー、助かったよ。おにいさんが泊めて くれるなんて!」
「当たり前だろ〜〜〜。命をかけて同じ敵と 戦ったんだ、もてなさせてくれよ。もう友だ ちだろっ?アラジン!」
「うんっ!」
「…そういやお前、名前なんつーんだっけ?」
『………「命を賭けて同じ敵と戦った」、ねぇ …よく言うよ……』
アリアは鼻で笑う
「うっ…!!しょ、しょーがねーだろ、聞くタ イミング無かったんだから!!てかなんでまたフードかぶってんだよ!」
『あまり人に顔を見られたくないのでね』
アリアはさっき着けていたフードをまた深々と被っている
「アリアおにーさんは、アリアおにーさんだよ!! 」
『おねーさんだ!あと今はアリアじゃねーよ』
アリアの言葉に二人ははてなマークを大量に出す
「どどどどどーゆこと?」
『まぁ、俗に言う多重人格ってやつだ。ガキ助ける前のバかみてぇにポヤポヤしてんのが「アリア」、んで今の私は「フィリア」だ』
「はぁー、急に雰囲気変わったのそのせいか。フィリアか。俺はアリババ。知ってると 思うけど、改めてよろしくな。お前だってもう友だちなんだからさ!!」
『友達……ねぇ…』


少し歩いているとそこそこ立派な家に着いたどうやらアリババの家のようだ
結構広いし、住み心地もいいように見える

「わ〜〜〜。僕、友だちのおうちって、はじめてだよ」
「そうか?フィリアは?」
『ついさっきまで一応奴隷だったんだが……まぁ、豚みてぇな[ご主人様]たちを友達とカウントすればしょっちゅう行ってたよ』
フィリアはそう言いながらフードを取った
それを聞いたアリババはばつの悪そうな顔をする
「あっ、わり」
『冗談だよ……そーだな[コイツ]がガキの頃よく行ってたみたいだな』
フィリアは自分の片目をそっと撫でた
「変な言い方するな」
『そぉーか?』
フィリアは何処か懐かしげに笑った
喜ぶアラジンを背に、アリババは壺を取り出す
「まあ座れよ、茶でも淹れっからよ」 「ありがとう!」
「今買ってきた林檎も切ってやっからな?」
『(何で林檎…?)』
「わ〜〜〜!おいしそうだねぇ!フフフ…」
『ここらでは林檎が名産品なのか?』
「?いや、特にそういうわけでもねぇけど…な んでだ?」
『荷馬車でも林檎持ってたし』
「ありゃ軽食だっつーの!」
これだから物を知らない奴は… とか何とか言いながら、アリババは床に壺と 林檎を並べた
傍らでアラジンは「ウーゴくんもたべる?」 と笛に語りかけている
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